色味や形に特徴のある多肉植物たち、
その数は1万5000種にもなるそうです。
身近なところではサボテンやアロエなども実は多肉植物の一種。
品種によっては紅葉も見られるため、
季節による色味の変化も楽しめます。
最近では、専門店だけでなく、
100円ショップなどでも見かけるようになりました。
その人気の秘密は、
なんといっても育てやすさと種類の豊富さです。
寄せ植えにすれば、
個性豊かなデザインに他の植物とは違った世界が感じられます。
今回は、
そんな多肉植物を楽しんでいただくべく、
ちょっとした育て方のコツなどをご紹介したいと思います。
多肉植物の育て方で水やりの目安はどのくらい?
原産が南アフリカや南米などの雨の少ない地域が多い多肉植物。
そのため、
特徴の一つである葉や茎の形状は水分を蓄えるためのもの。
場所によっては、砂漠や海岸など、
一般の植物にとっては成長すらおぼつかない過酷な環境ですが、
長い年月をかけてそれらに対応して特化した品種といえます。
可愛らしいフォルムからつい手をかけたくなるものですが、
こういった特徴から多肉植物は、
他の植物に比べて毎日の水やりを必要としません。
むしろ毎日の水やりで常に土の中が湿った状態で継続されるのは、
多肉植物にとって病気や枯れにつながる要因となりうるのです。
もしご自宅の多肉植物に元気がないようでしたら、
水やりの頻度やタイミングがその原因かもしれません。
というわけで水やりのポイントは・・・
①土が乾いてからおこなうこと。
わかりづらい場合は、
竹串や割り箸などを土に刺してみて、確認するのもよいでしょう。
②水分を蓄えている葉や茎にハリがなくなっていること。
③水をやる際は、鉢底から抜け出るくらいにたっぷりとあたえること。
⇒水が抜け出ることで土の中に新鮮な空気が含まれます。
④季節によって水やりのタイミングを変えること。
春と秋:午前中
夏:夕方から夜の間
(日中は気温が上がりやすく土の中が蒸れやすい状態のため)
冬:昼間
(気温が下がっている場合に水やりすると根が傷みやすいため)
⑤葉っぱに水がのこる形状のものは、日差しの強い時期は注意すること。
⇒残った水滴がレンズの役割となって、
意図せず葉っぱを焦がしてしまうこともあるためです。
多肉植物の育て方で植え替えの方法は?
何年も同じ鉢に植えられたまま育っていくと、
狭い中で根が絡まり合って、やがて根詰まりを起こしてしまいます。
この状態が続くと水はけが悪くなり病気や枯れの原因に…
こうなってしまう前に、植え替えを行いましょう。
植え替えにあたっては、
多肉植物の、成長期に着目することが大切です。
実は、
『春秋型』『夏型』『冬型』の3つのグループに分けることができるのです。
この成長時期を踏まえた植え替えのポイントについてご紹介します。
①成長期の前のタイミングで行うこと
⇒成長期が『春秋型』の場合は、春先もしくは秋口ということになります。
②多肉植物からの植え替えしてほしいサインを見逃さないこと
・鉢底の穴から根が出てきてしまっている
・茎から根(気根)が出ている
・下葉が枯れている
③抜いた株はすぐに植え替えずに、根を乾かしてから植え込むこと
⇒日陰で根を2日ほど乾かしてから植え込むことで、
根腐れの予防になります。
多肉植物の育て方で寄せ植えのコツは?
種類によって色や形状が大きく違う寄せ植えは、
見た目に楽しく多肉植物の大きな魅力の一つです。
好きなものだけを集めて、自分だけの寄せ植えを実現したいところですが、
ちょっと待ってください。
寄せ植えにはちょっとしたポイントがあったりします。
それは、性質の似たもの同士を寄せ植えすること。
例えば、
日当たりや水やり。
これらを好む性質のものと、嫌いな性質のものを寄せ植えするのは、
難易度が高いといえるでしょう。
こうした特徴を踏まえておくことで、
育てやすさにつながりますので、
寄せ植えに当たっては一度確認していただくことをお勧めします。
あとがき
いかがだったでしょうか?
ポイントさえしっかりとおさえれば、
ますます多肉植物が身近なものになると思います。
そうした多肉植物の楽しみ方の一つとして
『葉挿し』というものがあるのをご存知でしょうか?
これは、言葉の通りに葉を挿すわけではなく、
乾いた土の上にただ置いておくだけというもの。
しばらくすると根が生え時間とともに成長を続けます。
手軽に仲間を増やすことができるのも人気の秘密かもしれませんね。