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寒露の候の時期はいつからいつまで?寒露の候の意味と行事や食べ物は?

『寒露の候』は、時候の挨拶です。

私は、使った事はないのですが、
「寒露の候」に限らず、時候の挨拶は、
この時期に使って大丈夫かなと気になります。

寒露の候の時期や、行事、食べ物について調べてみました。

寒露の候の時期はいつからいつまで?

二十四節気の一つ「寒露」はご存知でしょうか?

漢字で見ると寒そうで、
朝晩が朝露がでるほど冷たいというイメージができます。

そのイメージは正解です。

二十四節気の一つ「寒露」とは、
秋が深まり紅葉も色が濃くなり、
朝露が冷たい頃を言います。

朝晩の露の冷たさに身が引き締まりますね。

雁などの渡り鳥が北から渡ってくるのもこの時期です。

その年に初めて到来する雁のことを、
「初雁(はつかり)」と言います。

毎年10月8日頃から寒露と言います(10/8~10/22頃)。

2020年は10月8日(木)。

太陽黄経が195度をさす頃を言います。

寒露の候は寒露(10/8)から、
霜降の前日(10/22)まで使うのが適しています。
(2020年は寒露が10/8で霜降が10/23となっています)

寒露とは、二十四節気の一つで、
その時期の間に使うのが適している言葉ですので、
寒露から霜降の前日の間まで使いましょう。

ただ二十四節気は変動します。

毎年前後1日程度のズレがある場合があるので、
気をつけましょう。

寒露の時期は、
十三夜という十五夜に次ぐお月見に最適な日とされています。

十五夜、
いわゆる中秋の名月が、
お月見にぴったりの日とされていますが、

十五夜・十三夜・十日夜と、

月見がきれいな夜は秋に3度あると言われています。

ちなみに、2020年の十三夜は10月29日です。

寒露とはという前に、二十四節気とは何なのかを知る必要があります。古代中国では、暦に太陰暦が用いられていて、その暦は、日付と太陽の位置とは無関係でした。そのため、春夏秋冬の循環のよる“暖・暑・涼・寒”の往来にずれが生じていました。このずれを補完するために、日付とは別に、太陽の黄道上の位置、黄経制度(周天三百六十度のこと)を二十四等分し、各一期を約十五日として、それぞれに節気を配置して、気候の推移がわかるようにしました。これを定気法『二十四節気』と言い、日本では平安時代から使われてきました。現代の四...
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寒露の候の意味とは?

寒露とは、
〝二十四節気〟の17番目にあたる節気です。

意味は草花に降りた露がより寒くなることで、
凍ってしまいそうになるというモノで、
寒さを強調したものです。

一説には一気に冷え込むことで、
草木に露が落ちるという意味もあるとされています。

朝露が冷たい外気に晒されて凍ると霜が下りますが、
その直前の時期、
もしくはその露のことを寒露と言います。

この頃になると、
ガンやツグミ、オオハクチョウなどの渡り鳥が、
北の地域から日本へ飛来してくるようになり、

菊の花が咲き、
こおろぎなどが鳴き始めると言われています。

江戸時代に、
二十四節気や七十二項をより具体的に解説した
「暦便覧」には、
「陰寒の気に合って露結び凝らんとすれば也」
という表現をされています。

由来についてなのですが、
これは二十四節気の一つでありますので、
二十四節気の成り立ちが由来です。

二十四節気の元となっているのが、
春分・夏至・秋分・冬至の二至二分にありますが、

こちらができたのは、
紀元前1600年から紀元前1046年の殷の時代の中国で、
立冬や立夏といった四立をくわえて八節となったのが、
そこから少し時代が進んで、
紀元前770年まで続く西周に誕生したと言われております。

その後、
中国は春秋戦国時代に突入していきますが、
二十四節気となったのは、
この春秋戦国時代と言われているのです。

二十四節気とは、1年を24に分けたもので、
春・夏・秋・冬のそれぞれの季節をさらに
4等分にしたものと考えるとよいでしょう。

ちなみに旧暦では、8月後半から9月の前半になります。

そのため、
今の日本の気候と必ずしも一致しない面もありますが、
毎年同じ時期に同じ節気が巡ってくることから、
特に農業の目安となりやすかったことで、
日本にも導入されました。

農家にとって、
寒露の時期はまさに収穫の最盛期となり繁忙を極めます。

また、
空気が澄むことから月や星を眺める絶好のシーズンとなり、
10月13日頃には、
中秋の名月(十五夜)の次に美しいと言われている
十三夜が見られます。

十三夜は別名「豆名月」や「栗名月」と呼ばれ、
この時期に収穫される栗や豆をお供えするそうです。

「寒露の候」という言葉も、
メールや手紙の挨拶に使える言葉ですが、
この時期の季節がらを取り入れた、
挨拶分も含めて例文をご紹介します。

「冒頭の季節の挨拶」

・寒露の候、
秋も深まり貴社においてはますますのご発展のことと
お喜び申し上げます。

「結びの言葉」

・朝夕の冷えも感じる昨今、
くれぐれもお身体ご自愛くださいますようお願い申し上げます。

・今秋も実り多いものになりますよう、お祈り申し上げます。

このように、
秋の深まり、肌寒さといった言葉を使い、
健康を気遣う挨拶が適当です。

寒露自体も季語ですが、
この時期に使える季語には他に、

朝霧、夕霧、山霧と言った
霧の発生しやすい寒露の時期を表す言葉

他にも、
秋の終わりを感じさせる、
暮れの秋、秋収め、秋時雨、晩秋、
こういった季語が使えますね。

寒露の候の行事や食べ物は?

次は寒露に旬となる食べ物につい紹介します。

・すだち

すだちはお盆から10月中旬までが旬なので、
ギリギリ旬と言えるでしょう。

・栗

栗は9月から10月までが旬です。

・サンマ

サンマは9月から10月までが旬です。

・松茸

松茸は9月から10月までが旬です。

・レンコン

レンコンは10月から2月までが旬です。

・りんご

リンゴは10月から12月までが旬です。

・銀杏

銀杏は10月から11月までが旬です。

それから、
寒露の頃に食べるのは秋サバです。

丁度寒い時期に油がのって美味しくいただきます。

この秋鯖は刺身で食べても良し、
締めても良し、塩焼でも、味噌煮でも旨味たっぷりです。

脳にも良いと言われているDHAも豊富に含まれているので、
ぜひ旬のこの時期に食べてみて下さい。

続いて、
寒露に行われるイベントが
どうなっているのかを見ていきましょう。

■伊勢神宮神嘗祭

神嘗祭は10月17日に毎年行われる宮中行事であり、
天皇がその年の新米を伊勢神宮伊勢神宮に供えるという
日本人にとっては非常に大切な祭事になります。

■鞍馬火祭り

鞍馬火祭りは、
毎年10月22日に行われる予定の
京都府京都市左京区鞍馬にある由岐神社例祭です。

■清水港マグロまつり

清水港マグロまつりは、
とにかくマグロを楽しめるイベントですので
マグロ好きにはたまらないイベントです。

■那覇大綱挽まつり

那覇大綱挽まつりは、
開催予定の体育の日(10月10日スポーツの日)
を含む3連休に行われる沖縄県那覇市のお祭りです。

全長200mの大綱を使うイベントです。

■六殿宮秋季例大祭

六殿宮秋季例大祭は、
非常にテレビ映えするような流鏑馬や
神楽が奉納される熊本県熊本市のお祭りです。

毎年10月9日に行われるこのお祭りです。

■佐原の大祭 秋祭り

こちらは千葉県香取市佐原の市街地で行われる
関東3大山車祭りの一つで、夏祭りと秋祭りが存在します。

■えびす講

えびす講は神無月、
つまり10月20日か11月20日に行われる祭礼または民間行事です。

これは地域によって異なりますが、
群馬県や栃木県や東京都や山梨などの関東圏では、
この10月20日が近づくとにわかに騒がしくなります。

あとがき

寒露の時期に咲いている花は色々ありますが、
代表的な花は、キンモクセイだと思います。

どこからか漂ってくる甘いキンモクセイの香りに、
秋を感じる方も多いと思います。

食べ物も美味しくなり、
各地でイベントが行われる「寒露の候」の時期。

月が奇麗な季節でもあるので、
十三夜を愛でてみてはいかがでしょうか。

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