クリスマスローズは、
その名前から、
クリスマスシーズンに咲く花と思われがちですが、
日本ではクリスマスの頃に見ることはほとんどありません。
ではなぜ、
クリスマスローズ」というのでしょうか?
不思議な名前をもつお花、
クリスマスローズについてまとめてみました。
クリスマスローズの植え替え時期はいつ?
まず、最初にクリスマスローズとは?
についてお話したいと思います。
「クリスマスローズ」という名前は、
もともとはキンポウゲ科・ヘレボルス属のひとつで、
12月に花を咲かせる
「ニゲル」という品種につけられましたが、
ニゲル以外の多くのクリスマスローズの開花期は、
本州で2月~4月、
東北地方や北海道などでは4月~5月となっています。
そして、「ローズ」と名前にはついていますが、
バラ科の花ではないのです。
花の形がバラに似ていたことから、
「クリスマスに咲くバラ」という意味で
「クリスマスローズ」と呼ばれるようになりました。
クリスマスローズには、
キリストにまつわる神話も残されています。
キリストが誕生したその日、
マデロンという羊飼いの貧しい少女が、
聖母マリアのもとへ祝福に訪れました。
少女は、何か捧げものをと探したものの、
季節は寒い冬。
1輪の花すら見つけることができず、
がっかりして涙を流しました。
すると、少女の涙は種となり、その種から芽が出て、
なんとバラのように美しい
純白のニゲル(クリスマスローズ)を咲かせ始めたのです。
少女は幸せに満ち、
その花を聖母マリアと幼子キリストへ捧げました。
清楚で可憐なクリスマスローズが、
キリスト教国の多くの人々に
受け入れられているのがよくわかる神話ですね。
クリスマスローズは、
うつむくような姿で花を咲かせるのが特徴です。
その可愛いらしくも寂しげな、
そして何か想いを秘めているような様子は、
花言葉にもあらわれています。
クリスマスローズの花言葉は、
「追憶」
「私を忘れないで」
「私の不安をとりのぞいてください」などです。
ちょっと切なさを感じるような言葉もありますが、
「追憶」「私を忘れないで」そんな思いを届けたいときに、
クリスマスローズはぴったりの花なのではないでしょうか。
遠距離恋愛をしている恋人や、
離れて暮らす家族などに贈るのもよいですね。
もちろん、
大切な人へ気持ちを伝えるプレゼントにもぴったりです。
可憐で神秘的、
魅力いっぱいのクリスマスローズ。
実は丈夫で育てやすく、
和洋どちらの空間にも似合う花です。
・クリスマスローズの植え替え時期
5月と10~11月が適した時期です。
「鉢植え」の場合は、
花が終わり花茎を切り終えた5月か、
成長が始まる10~11月の植え替えが適しています。
「地植え」の場合は、
夏の暑さの影響を受けやすいので、
涼しくなった秋の10~11月頃の植え替えが適しています。
クリスマスローズの育て方で初心者ができる植え替えの方法は?
■クリスマスローズの植え替えのサイン
・鉢底から根が出てくる
・花や下葉、新芽が小さくなる、黄色く枯れ始める
・鉢底からの水が流れるまで時間がかかる
・手をかけているのに、花や葉っぱが小さく、
下葉が黄色く変色している
クリスマスローズの鉢植えは、
市販のクリスマスローズ用の土と、
株よりも一〜二回り大きな鉢を準備します。
自分で土を配合するときは、
赤玉土(中粒)5:腐葉土3:軽石、鹿沼土、川砂、軽石や
赤玉土4:鹿沼土3:腐葉土3の割合で混ぜたものを使います。
①植え替えの前日に手で持って軽く固まるくらい土を湿らせる
②7号(直径21cm)以上の大きな鉢は、
底に軽石を敷いてから鉢の1/3ほど土を入れる
③6号(18cm)以下の鉢なら、そのまま土を鉢の1/3ほどいれる
④下処理をした株を鉢の中心に置く
⑤株がぐらつかないように土を周りに入れる
⑥鉢の縁から下2〜3cmまで土を入れる
⑦翌日の朝、鉢のそこから流れ出るくらいたっぷりと水を与える
鉢植えにしている方は、
鉢の底穴を確認してみてください。
根が底穴から飛び出しているときは、
根詰まりを起こしています。
また、きちんと管理しているのに、
花や葉っぱが小さく、
下葉が黄色く変色しているのも植え替えのサインです。
地植えは、
株同士の間隔を50〜60cmほど確保しましょう。
間隔が狭まっているようなら、
株分けと合わせて植え替えをすることで、
美しい状態を維持できます。
クリスマスローズの植え替えで注意点は?
クリスマスローズを地植えにする場合は、
植え替えの1週間以上前から
土の準備を進めていくように注意してください。
これは、雨の影響で酸性に傾いている土を
クリスマスローズが育ちやすい中性〜アルカリ性の状態に
整えておくためです。
以下の手順にしたがって準備をしておけば、
植え替えの手順自体は鉢植えと変わりません。
①クリスマスローズを植え替える風通しのよい半日陰の場所を選ぶ
②植え替える株よりも一〜二回り直径と深さのある大きな植え穴を掘る
③複数植えるときは、株同士の間隔を50〜60cmほど空けて穴を掘る
④掘り起こした土に腐葉土や苦土石灰を混ぜて1週間以上寝かせる
⑤植え替えの前日に掘った穴に水を注ぎ土を湿らせる
⑥下処理した株を地面に対して水平より少し高くなるよう植え替える
⑦植え替えの翌日の朝、水やりをする
これらに注意して植え替えを行ってください。
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あとがき
クリスマスローズは、
春を告げてくれるお花です。
うつむいた可憐なお花は見ていてとても癒されます。
その、クリスマスローズを、
立派な大株に育てるためには、
長い時間をかけて
定期的な植え替えを行うことがポイントになります。
手をかければかけるほど、愛情が湧き、
植え替えも上手になっていくでしょう。
初めての植え替えでも、
「生育旺盛」「暑さが苦手」「10~11月に植え替え」
などの要点を押さえておけば、
難しいことはありません。
構えずに、
のびのびとクリスマスローズが育つことを意識して、
植え替えをしてみてくださいね。