ケサランパサランは、
白い綿毛のような形状の不思議な生き物で、
見つけると幸せになると言われています。
名前を聞いた事はある方も多いと思いますが、
植物なのか、動物なのか、
正体が何なのか、分からない人も多いと思います。
そんな、ケサランパサランについて調べてみました。
ケサランパサランの正体とは何?
ケサランパサラン、ケ・セランパサランは、
江戸時代以降の、
民間伝承上の謎の生物とされる物体です。
外観は、
タンポポの綿毛や兎の尻尾のような、
フワフワした白い毛玉とされ、
西洋でゴッサマーやエンゼル・ヘアと呼ばれているものと、
同類のものと考えられています。
白い毛玉のような物体で、
空中をフラフラと飛んでいると言われる。
一つ一つが小さな妖力を持つ妖怪とも言われるが、
植物か動物かは判然とせず、
未確認動物として扱われることもあります。
名前の由来については、
・スペイン語のケ・セラ・セラが語源だという説、
・「袈裟羅・婆裟羅」
(けさら・ばさら)という梵語が語源だという説、
・羽毛のようにパサパサしているからという説
・「何がなんだかさっぱりわからん」を意味する
東北地方の言葉との説、
などがあります。
穴の開いた桐の箱の中でおしろいを与えることで飼育でき、
増殖したり、
持ち主に幸せを呼んだりすると言われています。
ですが、
穴がないと窒息して死んでしまう、
おしろいは香料や着色料の含まれていないものが望ましい、
1年に2回以上見るとその効果は消えてしまう、
などと言われることもあるようです。
ケサランパサランを持っているということは、
あまり人に知らせないほうがいいと言われているため、
代々密かに、
ケサランパサランを伝えている家もあるという伝説もあります。
ケサランパサランは、
1970年代後半に広く知られるようになりましたが、
この時、ケサランパサランとされた物の多くは、
花の冠毛からできたものであったようです。
正体は明らかではなく、
「動物の毛玉」「植物の花の冠毛」
などいくつかの説があります。
またはこれらすべてを総称して、
ケサランパサランとして認識されている可能性もあります。
■ケサランパサランが動物性と言われる所以
山形県鶴岡市の加茂水族館では、
ケサランパサランと思われる物体を展示しており、
ここでは、
ワシなどの猛禽類が、
ウサギなどの小動物を食べた際に、
排泄される毛玉(ペリット)であると説明されています。
東北などの寒冷な地域において、
小動物が捕食された際に、
食べ残された毛皮の皮膚の部分が縮まり、
毛を外側にして丸まったものとも言われています。
また、姫路市立動物園では2010年ごろから展示されていますが、
これも猛禽類が餌を消化しきれずに吐き出した羽根の塊とされていて、
猛禽類の生態を知ってもらうための企画として展示されています。
この他、
牛や馬などといった動物の
胆石や結石などだという説もあります。
■ケサランパサランが植物性と言われる所以
アザミやオキナグサ、ブタナなどといった植物の、
花の冠毛が寄り集まって固まったものであるとされています。
ガガイモの種の綿毛とも言われたり、
綿状のカビだという説もあります。
白粉を与えると増えるというのはこのためだとも言われます。
また、
ビワの木でよく目撃されることから
「ビワの木の精」とも呼ばれます。
ケサランパサランは、妖怪や妖精に近い存在とはいえ、
古来より生き物として扱われることが多いようです。
動物の毛皮のような体は、
年を経て大きくなるようですし、
餌を与えておくと、
分裂して増えるとも言われています。
身体の作りはわかりませんが、
飼い方も伝承されており、
植物というよりは動物に近いのかもしれません。
色々な説はありますが、
科学的な研究がすすめられていないため、
詳しい生態はよくわかっていません。
飼い方にも諸説ありますが、
育てているという方は確かに存在します。
そういう家系の人たちは、
飼い方のノウハウも伝承されていると思われます。
■ケサランパサラン鉱物性と言われる所以
鉱物性と呼ばれるケセランパセランは、
別名「馬ん玉」「へいさらぱさら」とも呼ばれています。
ウサギのシッポのようなオケナイト(鉱物)が、
じつはケサランパサランの正体なのではないか
とも言われています。
軽石のように軽いとはいえ、
やはり鉱石なので、
風に浮遊するほど軽くはありませんが、
しかし見た目はケサランパサランのイメージに近いといえます。
鉱物性のケセランパセランは、
解毒剤に使用されたり、
地域によっては雨乞いの際に使用されたといいます。
また、
パワーストーンとしても人気があるため、
高値で取引されているようです。
ケサランパサランとはスピリチュアルな現象?
謎だらけのケサランパサランですが、
見つけて持っていると、
持ち主が幸運になれるといわれています。
地域によって、多少言い伝えは違っているようですが、
1つ1つが小さな妖力を持っている妖怪だとも言われています。
ケサランパサランを持っていることを
他人に知られると幸運が逃げる
1年に2回以上見ると幸運の効果がなくなる
などとも言われています。
生き物か植物かも判断できず、
未確認生物として扱われているケサランパサランは、
謎多き物体ですね。
ケサランパサランが幸せを運ぶと言うのはウソ?
ケサランパサランは、
見ると幸せになるとされ、
東北の一部の地域で代々受け継がれたりしていましたが、
1970年代後半に、
そうした民間伝承が、
朝日新聞の地方版で小さな記事に取り扱われたのを皮切りに、
各メディアがこぞって取り上げ、
一大ブームを作り出しました。
当時の小学生には、とても夢のある物だったようですね。
ですが、
ケサランパサランは、
他人には見せてはいけないといもいわれています。
ケサランパサランを代々所持していても、
そのことを周囲に漏らしていないこともあるようです。
人に話すことで、
ケサランパサランの幸せを呼ぶ効果がなくなってしまう
といわれているのです。
そして、ケサランパサランは、
1年に2回しか見てはいけないし、
人に話すことで効果が薄れてしまうといった様々な情報があります。
あとがき
ケサランパサランは、
意識して捕まえようとするよりも、
自然の中で幸せな気分で待っている方が
出会いやすいといいます。
それは、ケサランパサランが
人間の幸福感を好むからといわれています。
ケサランパサランを必死になって探すよりも、
そうやって幸せな気分でいるとことで、
どこからともなく、フワフワと降って来るもののようです。
ケサランパサランという言葉を、
昔に聞いた言雄があるような気がしていました。
ずっと思い出せずにいたのですが、
どうやら舞台化粧の化粧師さんの、
道具の中で見たことがあったようです。
三善(みつよし)というメーカーのおしろいが
ケサランパサランという名前だったと思います。