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パラリンピックのボッチャとはどんな競技?歴史や由来とルールを簡単にご紹介!


パラリンピックのボッチャという競技を観戦されましたか?

2021年の東京パラリンピックでは、
ボッチャの個人BC2クラスで、
杉村英孝さんが金メダルを獲得しました。

2021年の東京パラリンピックの盛り上がり様は凄いですが、
ルールやクラス分けが難しく、
もっとパラリンピックを楽しむためにも、
競技のルールなどもお勉強しなくてはと思い知らされました。

特に今回、ボッチャという競技に興味を感じ、
ボッチャについてまとめ、
より競技を楽しみたいと思いました。

パラリンピックのボッチャとはどんな競技?

【ボッチャ競技とは】

ボッチャは、
パラリンピックでは、重度の脳性麻痺者の競技として、
障害を持つ・持たないの区別なく楽しめるわかりやすさと、
作戦次第で、
それまでの結果が逆転する面白さを合わせ持った競技です。

ボッチャはヨーロッパで生まれた競技で、
重度脳性麻痺者
もしくは同程度の四肢重度機能障害者のために考案された、
パラリンピックの正式種目です。

【ボッチャのクラス分け】

ボッチャのクラス分けは、
障害の程度により、
BC!・BC2・BC3・BC4の4クラスに分かれてます。

★BC1
車椅子操作不可で、四肢・体幹に麻痺がある脳性麻痺者か、
下肢で車椅子操作が可能な脳性麻痺者のこと。

投げる代わりに足蹴りも可能ですが、勾配具は使えません。

車椅子を動かしたりボールを渡したりする部分の
介助が必要な選手は、介助者を付けることが認められています。

個人戦とチーム戦があります。

★BC2
上肢で車椅子の操作が可能な脳性麻痺者で、
ボールを投げることで競技し、勾配具は使えません。

介助者を付けることはできません。

個人戦とチーム戦があります。

★BC3
投球ができないので、
介助者によってランプスを使用し競技を行います。

脳性麻痺以外の障害も含みます。

勾配具の使用が認められていて、ボールを投げずに、
介助者の介助で勾配具を使い競技をします。

個人戦のほかに、ペア戦もあります。

★BC4
BC1、BC2と同等の機能障害がある脳性麻痺以外の、
重度の四肢麻痺者(筋ジストロフィーや頸髄損傷など)

介助者を付けることはできません。

ボッチャの歴史や由来は?

【ボッチャの歴史や由来】

古代ギリシャの球投げが元になると思われ、
6世紀のイタリアで現在の原型が生まれました。

ボッチャ(Boccia)の発祥はヨーロッパとされていて、
語源は、「bottia」ラテン語に由来します。

パラリンピックにおいてボッチャは、
1984年のニューヨーク、
ストーク・マンデビル(エイルズベリー)大会に於いて、
公開競技として採り上げられ、
1988年のソウル大会より正式競技として採用されてきています。

ボッチャとは、イタリア語でボールのことで、
障がい者、特に脳性麻痺などにより
運動能力に障がいがある競技者向けに考案されたスポーツなのです。

ボッチャは、皮製のボールを投げ、
ジャックと呼ばれる白い的玉に
どれだけ近づけられるかを競うスポーツで、
全世界 40カ国以上に普及しています。

1997年に日本ボッチャ協会が設立され、
ボッチャの日本代表チームは、
「火ノ玉JAPAN」の愛称で呼ばれています。

2016年のリオデジャネイロパラリンピックでは、
混合団体(BC1、2)が銀メダルを獲得しています。

そして、2021年の東京パラリンピックでは、
個人BC2クラスの杉村英孝が金メダルを獲得しました。

パラリンピックのボッチャのルールを簡単にご紹介!

ボッチャのルールは、
冬季オリンピックでも話題を博した
“カーリング”によく似ていて、
『床上のカーリング』とも言われています。

ジャックボール(目標球)と呼ばれる白いボールに、
赤・青のそれぞれ6球ずつのカラーボールを、
投げたり、転がしたり、他のボールに当てたりして、
いかに近づけるかを競います。

ボッチャは、上から投げても下から投げても、
蹴ったっていいんです。

どれだけ多くのボールを、
ジャックボール(的となるボール)に、
近づけられるかを競う競技です。

障害によりボールを投げることができなくても、
勾配具(ランプス)を使い、
自分の意思を介助者に伝えることができれば参加できます。

個人競技とペア競技、
3人ずつのチーム対抗競技の、3種類の種目があります。

競技は、男女の区別なく、男女混合で行われます。

競技は、BC1~BC4のクラスに別れて行われ、
個人戦と団体戦(2対2のペア戦と3対3のチーム戦)があります。

【個人競技(Individual)】

1対1で対戦する。

スローイングボックス3(赤)
スローイングボックス4(青)で競技し、
各自のカラーボールを1エンド(1セット)6個使用します。

4エンドの合計得点により勝敗を決定します。

個人競技の場合
先攻=赤
ジャックボールと持ち球1個を投げる
後攻=青
持ち球1個を投げる。

以後、ジャックボールに遠い方がボールを1個ずつ投げる

得点の決まり方
ジャックボールに一番近いボールを投げたチームが勝ち

相手チームの一番ジャックボールに近いボールから、
それぞれ1点の得点となる。

【団体競技(Team/Pair)】

1ゲームにつき、
1チームに1回タイムアウト(3分間)が認められています。

これは、監督・キャプテンがエンドとの間に要求できます。

★勾配具を使う場合

ボールを投げることができない選手は、
ランプスと呼ばれる滑り台のような器具と、
介助者の助けの下でボールを転がします。

介助者は、口を利くことやサインを送ること、
ゲーム中のコートを見ることも禁止です。

介助者は選手の指示通りに補助具を動かします。

ランプスには、決まった形はなく、
ベニヤ板でできたものや、パイプを改造したものなどがあり、
選手がそれぞれ工夫をして作って(作ってもらって)います。

★ボッチャのボールの特徴
表面の縫い目のせいで、不規則な独特の転がり方をします。

手投げ用とランプス用があり、
表面は柔らかく、
高品質な合成皮革でできたものが多いです。

ボールの周囲の大きさは27㎝±8㎜
重さは275±12gとされています。

12枚の5角形を繋ぎ合わせたものが一般的ですが、
安定した転がりを求めて繋ぎ目を少なくした6枚繋ぎのものもあり、
スエード性のものもあります。

あとがき

2020東京オリンピック・パラリンピックは、
新型コロナウィルス感染拡大のため1年延期され、
感染拡大が止まらない中、2021年の開催も危ぶまれましたが、

2021年7月24日からオリンピックが、
そして8月24日からパラリンピックが無事、開催されました。

残念ながら無観客ということで、
目の前で観戦することはできませんでしたが、
自宅のテレビの前で、観戦に力が入った方も多かったことでしょう。

開会式のギリギリまで、ヤッサモッサしての開催でしたが、
ふたを開けてみるとなかなか素晴らしいものだったと思います。

その中でも、
カラダに何かしらの障害を持った方のためのオリンピック
『パラリンピック』は、とても感動的でした。

これまでのパラリンピックは、他国での開催でしたから、
日本でのテレビ放映は少なかったのです。

今回『2020東京オリンピック・パラリンピック』の開催で、
パラリンピックの競技を、毎日テレビ観戦することができ、
あらためてパラリンピックの競技種目や、
障害のランク分けについて、
知識が少なかったことに愕然としました。

 

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