尾道と聞くと、何を思い出されますか?
坂の町、猫の町、千光寺公園など…
千光寺公園の展望台下付近は”恋人の広場”と呼ばれており
カップル向けの撮影スポットがあります。
デートで訪れた記念に、売店で販売されているハート型の
南京錠にメッセージを書いてカギを掛けます。
それから、尾道美術館の、猫と警備員さんとの攻防を、
Twitterやテレビで観られた事もあると思いますが、
美術館に入りたい猫、それを阻止する警備員さんとのほのぼのとしたやり取りは、
観ていて微笑ましいです。
そんな尾道は、近年広島でも有名スポットになっていて、
外国人観光客も多く、
それに、ともなって「尾道ラーメン」の知名度も上がってきました。
私も、尾道ラーメンを食べることがあります。
私のおススメのお店も紹介しながら、お話したいと思います。
尾道ラーメンとはどんな味?
「尾道ラーメン」は広島県の東部、
尾道市~福山市を中心に広がっている広島県のご当地ラーメンです。
鶏ガラと小魚でダシを取り醤油で味付けをした、
透き通ったスープが特徴の、とてもシンプルなものです。
一目、見た感じは昔ながらの「中華そば」とあまり変わりは無いような、
非常にシンプルな昔ながらのラーメンですね。
ただし、通常の中華そばとちょっと違うのは、
スープの表面には背脂が浮いているという点で、
見た目よりもこってり感が強いものが多いです。
尾道ラーメンの麺は、
基本的に平打ちであまり太くなくストレートのものが一般的です。
ですが、太い麺を使っているお店もあります。
また、麺の舌触りやスープとの絡み具合を左右する「加水率」は、
比較的低目のものが多く、
ほどよい小麦の香りを味わいつつも、
いい感じにスープに絡みあうラーメンを楽しめます。
乗っている具材も、
非常にシンプルなもので構成されていて、
もっともポピュラーな組み合わせは、
ネギ・チャーシュー・メンマ、の3点セット。
追加で味玉などトッピングをできるお店もあります。
今やご当地グルメとして有名になった「尾道ラーメン」ですが、
実は「観光客が作り出したジャンルだ」という説があるそうです。
事実、尾道ラーメンで有名とされている広島の『朱華園』の店主は、
お店で提供しているラーメンを「中華そば」と呼んでいるらしく、
「どこまでか尾道ラーメンなのか」という定義は今でも曖昧のようです。
看板などに惑わされて、ふらっとその辺のお店に入ると、
ちょっと残念な思いをする可能性があるので、
尾道に行く際は、下調べをしてからお店に行くことをおすすめします。
尾道ラーメンの特徴と発祥の歴史
尾道ラーメンの歴史ですが、
「尾道ラーメンは1947年に「朱華園」を開業した、
台湾出身の朱阿俊が提供したラーメンに始まったと言われています。
醤油味ベースのスープに平打ち麺。
トッピングに豚の背脂のミンチを乗せたものは、
現在でも朱華園で「中華そば」として提供されています。
1990年代になると福山市鞆の浦の珍味メーカー
「阿藻珍味(あもちんみ)」が、
「お土産用尾道ラーメン」を販売するようになりました。。
鶏ガラスープに平子いわしを使ったもので、
以後、この系統のラーメンを出す店が増え、
一般的に「尾道ラーメン」といった場合には、こちらを指すことが多いのです。
なお、阿藻珍味が福山市のメーカーであるため、
フードテーマパークのパイオニア岩岡洋志は、
「尾道・福山ラーメン」と呼ぶべきかもしれないと述べています。
このように尾道ラーメンは朱華園をルーツとするものと、
阿藻珍味をルーツとするものの、二つの系統があると言えます。
なお、朱華園の二代目となる壇上俊博は、
「ラーメン作りで父(朱阿俊)に教わったことはひとつもない」と、
インタビューで答えていて、
現在食べられている尾道ラーメン(中華そば)は、
父親の味を壇上が独自に研究、再現、改良したものなのです。
これを見ると、尾道ラーメンに、これといった定義ないようですね。
尾道ラーメンといっても、
お隣の福山市でも、尾道ラーメンがあって、
○○店の福山支店という、お店もよく見かけます。
阿藻珍味(あもちんみ 珍味メーカー)さんが、
尾道ラーメンと関りがあったのは、驚きました。
尾道ラーメン 広島でおすすめの有名店は?
広島県尾道市で、おススメの有名店ですが
★朱華園
『朱華園』は、言わずと知れた尾道では、超有名店です。
休日には、長い行列ができるのでも有名です。
★つたふじ
こちらの『つたふじ』も、尾道では有名店です。
ここの、特徴はラーメンだけじゃなく、
中華うどんもメニューにあるのが特徴です。
一度、ラーメンで食べてみて、
次回うどんで食べてみてはいかがでしょうか?
二回楽しめる事ができるお店です。
ここも、休日は行列ができます。事前にチェックして下さいね。
★丸ほし
ここ『丸ほし』は、小鯛をベースに、小魚を使ったスープが特徴です。
一日、15食限定の、超!煮干ラーメンというメニューがあります。
これを注文すると、本当に、超煮干味です。
味が濃いので、レモンが付いてきます。
このラーメンに絞って食べるのですが、
レモンが、それをまろやかにしてくれるのです。
尾道ラーメンもあるので、まずはそちらから食べてみてくださいね。
次は、広島県福山市の尾道ラーメンです。
★一丁
ここ『一丁』は、福山市で一番人気の、尾道ラーメンのお店です。
お昼時は、サラーリマンで賑わいます。
尾道ラーメンの王道といった感じでしょうか、
福山市民に「美味しいラーメン屋さんを教えて」と聞くと、
皆さんここを、紹介してくれます。
★かまやつ
ここ『かまやつ』は、隠れた名店です。
これぞ、尾道ラーメンと言っても過言ではありませんね。
濃い味と、あっさり味が選べます。
小ラーメンもあり、女性に嬉しいメニューもあります。
以上、尾道ラーメンの有名店を紹介しました。
あとがき
実は、私は、尾道ラーメンは、得意なラーメンではないんです。
尾道ラーメンというより、
魚介スープがあまり好みではないんです。
ここまで、書いておいてそれはないと思われると思いますが…
でも、尾道ラーメンで、大好きなお店があるんです。
ここも、有名店なのですが、尾道市にある
『みやち』さん。
ここの、大ファンなんです。
『みやち』さんは、いわゆる、背油が乗っている尾道ラーメンではなく、
背油が乗っていない、あっさり系のラーメンなんです。
メニューも豊富で、天ぷららーめん、きつねラーメン、カレーラーメン等々
ラーメンに、天ぷら?ラーメンにきつね?
と思われるでしょうが、これが本当に美味しいんです。
一番の、おススメはカレーラーメン!
やみつきになります。
お店に、お伺いした時は、カレーラーメンの並と稲荷を頂きます。
本当は、あまり人に教えたくないのですが…
ここも、行列ができますので、下調べをして行ってくださいね。
尾道ラーメンには、ハッキリした定義がないとお伝えしました。
この『みやち』さんの様に、尾道ラーメンではないようなラーメンも、
存在するのが、尾道ラーメンなのです。