お札の偽造防止のための技術は透かしを入れることとホログラムの技術
お札の印刷技術は、偽造防止のために発展を続けてきました。「透かし」の技術は古く、中国では10世紀から、日本でも15世紀から存在していたといわれています。日本では、江戸時代中期頃に発行された藩札の一部や、殖産興業政策の一環として、明治2年に設置された金融機関が発行した紙幣には、文字や模様が透かしの技術とともに入れられていました。また、明治15年に発行された「改造紙幣5円券」には、トンボと桜が「白透かし」で入れられています。日本銀行券の透かしは、明治18年に発行された「旧十円券」から採用されています。日本のすき入れ技術は、手抄き和紙の伝統技術に支えられ、濃淡の差がシャープで立体感があるのが特徴です。日本のお札には、世界に誇る技術がたくさん詰まっています。