芋類はもともと保存食として日本人に親しまれてきました。
山芋も日持ちする食材の一つで、
適切な方法で保存すれば、長持ちします。
山芋も適正な保管温度は1~3℃といわれていますが、
常温、冷蔵、冷凍でも保管できます。
光と水を嫌うので、
風通しの良い涼しい冷暗所での保管が良いです。
切っていない丸ごとの長芋は、
おがくずの中に入れておくとさらに長持ちします。
土付き長芋の保存方法 土は洗わないほうがいい?
丸ごとの長芋の一番良い保存方法は土のなかに入れておくことです。
しかし、日常生活の中では無理ですね。
土がついた状態の長芋は、
無理に土を取ってしまうと早い段階で味が落ちてしまいます。
土は洗い流さずにつけたままにしましょう。
土には野菜にとって必要な成分や栄養素が含まれていますので、
使う直前まではそのままにしておいて下さい。
土がついた長芋は、無理に土は落とさずに、
新聞紙に包んで直射日光の当たらない風通しの良い冷暗所で保管しましょう。
新聞紙に包んだだけでもいいですが、
さらにそれをビニール袋などに入れても良いです。
新聞紙は通気性が良く、
山芋を包むことで乾燥やムレを防いでくれます。
また、ビニール袋などに入れておくことで、
適度に水分が保たれます。
なるべく土の中と同じような環境を作ってあげることがポイントです。
気温は15℃以下にしましょう。
だいたい一カ月くらい保存できます。
もし、温かい時期で気温が15℃を超えてしまうようならば、
新聞紙に包んだまま冷蔵庫で保管するのが良いです。
スーパーなどでカットされた状態で売られている長芋は、
切り口が空気に触れることで乾燥したり、
酸化が進んでしまうので、
ラップでしっかりと包んで冷蔵庫に保管しましょう。
そうすることで、一週間~10日程度の保管が可能です。
おがくずの中に入れて保存する場合は、
だいたい2カ月~3カ月は保存することができます。
長芋の保存ですりおろしたときの保存期限は?
長芋は水分が多く、粘り気が少なめなので、
すりおろすと独特の食感が味わえます。
長芋はとろろにすると、
空気に触れる部分が多くなるため、あまり保存がきかなくなります。
保存期限は3日程度です。
長芋をすりおろしたときの保存方法のポイントは、
少しだけ「酢」を入れることです。
とろろは空気に触れると酸化して茶色くなりますが、
酢を入れることで変色を防いで白い状態で保存することができます。
もしくは、皮を剥くときに少し厚めにむいてから、
酢水に5分程度漬けてから山芋をすりおろしても変色しません。
その時の酢水の量は、
1リットルあたりに酢は大さじ2杯程度が目安です。
このようにしてできた長芋のすりおろしは、
ラップをかけて冷蔵庫で保管しましょう。
長芋をすりおろした冷凍とろろの賞味期限は?
長芋はすりおろした「とろろ」の状態でも冷凍で保存することもできます。
長芋をすりおろしてからフリーザーバックに入れ、
しっかり空気を抜いてから冷凍庫に保存した場合の賞味期限は一カ月です。
この時、平たく伸ばして、
上から菜箸などで小分けにしておくと、必要な分を割って使えて便利です。
しかし、たまに冷凍したとろろが変色することがあります。
ポリフェノールが茶色に変色したために起こる現象で、
異臭などしていなければ食べても問題ありません。
この変色を防ぎたい場合は、
皮を剥いた長芋を酢水に漬けてからすりおろしたり、
とろろに少量の酢を加えてから冷凍すれば、
変色しにくく白いままで冷凍保存できます。
長芋をすりおろすときに、
金属ではない器具を用いるのも効果的です。
製氷皿に入れて冷凍しても便利に使えます。
すりおろした長芋を冷凍保存する際は、
フリーザーバッグに入れるだけではなく、
大きめの製氷皿に、一回分ずつの長芋を流し込んで凍らせる方法があります。
製氷皿を使って冷凍させた長芋は、
凍ってから一つずつラップに包んでフリーザーバッグに入れておくと良いです。
一つずつの大きさが均等なので、
料理に使うときも分量がわかりやすくて調理しやすくなります。
冷凍したとろろを解凍するときは、
必ず自然解凍してください。
無理やり解凍すると、食感が悪くなってしまいます。
特に山芋は消化酵素のアミラーゼが多く含まれており、
消化を助ける働きがあります。
また、粘りの成分であるムチンは、
新陳代謝を活性化したり、細胞増殖機能を促進させてくれるので、
老化防止や美肌にも効果的です。
コレステロールや血圧の低下、血糖の改善にもいいと言われており、
生活習慣病にも効果的です。
あとがき
長芋は生のままでも美味しく、
すりおろしてとろろにしてもご飯がすすみます。
また、
お好み焼きやたこ焼きに入れても生地がふわっとして美味しくなります。
味噌汁に入れると味がまろやかになり、
栄養もたっぷりの食材です。
たくさん買ってしまった時でも、
上手に保存して長持ちさせましょう。