台湾まぜそば
何だか話題になってますね?
『台湾まぜそば』っていうくらいですから、
台湾料理かと思ったら、そうではないようです。
台湾料理ではないのに、
なぜ台湾まぜそばっていうのか気になりませんか?
台湾まぜそばの発祥について、
どこで作られるようになったのか、
どうして作られるようになったのかについてまとめてみました。
また、台湾まぜそばの美味しいたれに作り方や、
アレンジのしかたについてもまとめています。
美味しいですからぜひ一度作ってみてください。
台湾まぜそばの発祥地は台湾ではなくどこなの?
台湾まぜそばの発祥地は台湾ではなく、
日本の、それも名古屋が発祥だそうです。
台湾まぜそばの発祥の地は名古屋なのですが、
その台湾まぜそばというメニューの元となったのは、
同じ名古屋が発祥の『台湾ラーメン』で、
今では台湾ラーメンも台湾まぜそばも、
超有名な名古屋めしとなり、
テレビのグルメ番組で特集を組まれたりして、
全国区へと広がっていきました。
そんな『台湾まぜそば』ってどんなの?ということですが、
にんにくやトウガラシで辛く味付けされた挽肉が乗った、
汁のない麺料理で、
魚介スープのたれを絡めて(混ぜて)食べるのが特徴とのことです。
ということで、元祖台湾まぜそばとは、
台湾ミンチと呼ばれる、
唐辛子とニンニクで辛く味付けされた醤油味のピリ辛挽肉を、
極太麺に絡ませて食べる汁なし麺の一種なのです。
麺の上には台湾ミンチといっしょに、刻んだ生のニラやネギをたっぷりと乗せ、
魚粉や卵黄、おろしニンニクを好みで入れて、
よくかき混ぜて食べるのです。
台湾まぜそばには通常の麺を使用すると、
スープがないので麺と具が絡まりづらいため、
麺を湯切りせずに麺棒でかきまぜ傷をつけて粘りを出しています。
麺に粘りが出ると同時に甘みも増し、
台湾ミンチとの相性も良くなるというのです。
台湾まぜそばを食べるときに、にんにくは欠かせません。
にんにくを食べると匂うからイヤだという人も多いかと思いますが、
やはりこのニンニクが台湾まぜそばの美味しさの秘密なので、
是非とも気にせずに入れたほうが良いようです。
この『台湾まぜそば』発祥の地は名古屋の『麺屋はなび高畑本店』です。
名古屋名物の台湾まぜそばブームの火付け役で発祥のお店
麺屋はなび高畑本店は、
愛知県名古屋市中川区高畑1-170、
名古屋市営地下鉄東山線/高畑駅 徒歩5分 (362m)のところにあります。
営業時間:
火~金 11:30~14:00,18:00~21:30 土,日 11:00~14:30,18:00~21:30
定休日:
毎週月曜日、毎月第1火曜日、毎月第3火曜日
そもそもこの『台湾まぜそば』が何故できたのかというと、
とても面白いエピソードが伝えられています。
それは、2008年(平成20年)に
麺屋はなび高畑本店の主人が、
「台湾ラーメン」を作ろうと思ったとき、
台湾ラーメンの具である台湾ミンチを作ろうとしたのですが、
スープの味と合わず、うまくいきませんでした。
主人がその具材のミンチを捨てかけていたところを見て、
アルバイト店員の一人が、
もったいないからゆでた麺にかけたらどうかと言ったことが始まりで、
その後、試行錯誤を繰り返し、
今のような台湾まぜそばができたのだということなのです。
まさに「失敗は成功の母」ですね。いや~、父かな?
今では『台湾まぜそば』は台湾ラーメンといっしょに、
名古屋めしの一種となり、さらに名古屋だけではなく、
近畿圏や関東圏でもさまざまな店がその店のアレンジを加え提供しています。
2013年には名古屋めし総選挙で準グランプリを受賞しました。
台湾まぜそばは台湾ラーメンの変化形?
台湾まぜそばの発祥に大きな影響を与えた台湾ラーメン
その共通点となる、唐辛子とニンニクが効いた台湾ミンチが、
台湾ラーメンと台湾まぜそばの特徴です。
台湾ラーメンは、
名古屋市千種区今池1-12-10にある、
1960年創業の台湾料理専門店『味仙』の店主で、
台湾出身の郭明優さんが、
1970年代に、生まれ故郷の台湾・台南名物『担仔麺』の味を再現し、
お店の従業員のための賄い食として作っていたのです。
それを見た常連のお客さんが、
美味しそうな『担仔麺』を見て、是非とも食べたいと注文したのだそうです。
郭明優さんは、とても辛い物が大好きで、
トウガラシやニンニクなどをラーメンに加えて作った『担仔麺』が、
あまりにも好評だったので、
さらに名古屋の人々の好みの味に工夫して、お店のメニューに加えたのです。
台湾出身の郭明優さんが、故郷の台湾名物「担仔麺」をつくろうとして、
この料理が完成したことから「台湾ラーメン」という名前がつきました。
台湾ラーメンは1980年代、
日本に到来した激辛ブームがテレビで紹介されたことで、
一気に評判が広まり、名古屋から全国へと知られるようになったのです。
そして、
台湾ラーメンにトッピングされている台湾ミンチを使った台湾まぜそばが、
2008年、麺屋はなび高畑本店の主人の失敗作から誕生したということです。
この台湾まぜそばによく似た食べ物で、広島の汁なし担担麺がありますが、
広島の汁なし担々麵は、本場中国の担々麵をアレンジしたものです。
台湾ラーメンや台湾まぜそばと、広島の汁なし担々麵との共通点と言えば、
唐辛子やニンニクでピリ辛に味付けされた挽肉がトッピングされていることです。
広島の汁なし担々麵の元祖は2001年(平成13年)に、
広島市中区で創業した「きさく」が発祥と言われ、
2010年頃から、汁なし担々麵ブームが起こりました。
名古屋と広島、どちらが先かということは別として、
どの地においても、
美味しいものや人々に好まれるものには、
共通する理由があるようですね。
名古屋の台湾ラーメンや台湾まぜそばの源流は、もちろん台湾ですが、
広島の汁なし担々麵は、中国四川省の担々麵が源流なのですね。
ちなみに私はどちらも大好きです。
家で作っているのは自分流の、
『我が家流まぜまぜ汁なしラーメン』ですが、
作るたびに毎回、作り方も味も違っています。
台湾まぜそばのタレの作り方は?アレンジを色々楽しんで見よう!
日本での第1次激辛ブームは、バブル景気が目前に迫った1980年代中盤です。
街のカレー屋さんでは『〇倍カレー』とか言って、
辛さを自由にオーダーできるお店が評判になりました。
また、カラムーチョなどの激辛スナックや、激辛カップ麺なども登場し、
激辛ブームが定着しました。
その激辛ブームは90年代になって、
スパイシーな辛みのある東南アジア系エスニック料理が急速に広まりました。
「冬のソナタ」のヒットで韓流に火が付き、
韓国料理に注目が集まり、
2000年代には、第2次ブームと重なるように第3次激辛ブームが起こりました。
激辛の正体は、ほとんどが唐辛子で、
その辛さの単位を『スコヴィル値』と言って、
数字が大きくなるほど辛さが強いのです。
辛さを誇る唐辛子の種類としては、
キャロライナ・リーパー
トリニダード・スコーピオン・ブッチ・テイラー
ブート・ジョロキア
ハバネロ
スコッチ・ボネットなどが有名ですが、
日本で激辛と言えば『ハバネロ』が一番知られています。
気になる台湾ミンチの作り方ですが、
それぞれのお店によって作り方が違うということですが、
もちろんそれは門外不出の企業秘密だと思いますので、
食べてみた感じで味を再現して作るしかないですね。
台湾ミンチ『我が家流』レシピ
ゴマ油で刻んだニンニクやネギ、土しょうがを炒めたところに、
挽肉(我が家はお安い合い挽きです)入れてさらに炒めます。
辛さの味付けは、鷹の爪を使ったり、
冷蔵庫に残っている、豆板醤、甜麵醬、コチジャン、
その時によっていろいろです。
最後にお醤油で味を締めるのですが、赤味噌を使っても良いですし、
ナンプラーやオイスターソースを入れても、
魚介の味が決め手となって美味しかったです。
台湾まぜそばにかけるタレですが、これもお好みなので、
焼肉のたれを使うという方もおられます。
元祖台湾まぜそばの麺屋はなびコピーのタレをご紹介します。
鶏油(チーユ)小さじ2(なければ鶏ガラスープ小さじ1/2)
パックの和風出汁1つ
ほんだし小さじ1/2
オイスターソース小さじ1/2
塩胡椒少々
ブラックペッパー少々
ゆでたて麺の上に台湾ミンチを乗せると、
麺の湯気と台湾ミンチの濃い味で、たれはいらないくらいです。
あとがき
台湾まぜそばの美味しい食べ方として、
食べ終わったどんぶりにご飯を入れて食べる締めの飯はイケますね!
台湾ミンチをたくさん作っておくと、
いろんなお料理に活用できて便利です。
ご飯のお供にしても良いですし、
ゆでたお野菜にかけたり、
卵焼きに巻いたりして、お弁当のおかずにもなります。
麺もラーメンだけでなく、
うどんやスパゲッティ、そうめんにだって合います。
ただ、食が進み過ぎることが問題です!