安芸の宮島に鹿が多いのは何故?餌やり禁止で鹿せんべいが売っていないのは?

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安芸の宮島といえば、鹿は外せませんね。

宮島は子供の頃から良く行っていたところで、
遠足で行った事もあります。

いつも、お腹をすかせている宮島の鹿に、
遠足のお弁当を食べられた経験があります。

その時は大泣きして、
担任の先生からお弁当を分けてもらいました。

何でも食べてしまう鹿さんですが、
そのせいで、余計な物を食べてしまったり、
観光客の、食べ物を奪って食べてしまったりと、
色々な問題もある様です。

最近、見なくなった鹿せんべいと餌やり禁止の事情など、
宮島の鹿事情をお伝えしたいと思います。

  

安芸の宮島に鹿が多いのはなぜ?

まず、宮島に鹿が多い理由について説明します。

宮島というと鹿が多く、
一説によると、
観光名所として栄えるために連れてこられた鹿たちが、繁殖を繰り返して、
ここまで多くの鹿が住むようになったといわれています。

しかし、宮島に鹿が多いのはそれだけではありません。

広島にある宮島には、
元から鹿がたくさん住んでいたという事実がしっかりと残っています。

宮島は本土から離れた孤島なので、
どうやって鹿たちが孤島の宮島に辿り着くことが出来たのか、
ということについて説明します。

もともと鹿は、あの巨体で、
奈良公園の鹿のように、水場から離れた場所に生息しているため、
泳ぐのが苦手そうに思われています。

でも実際 鹿は、泳ぐのが得意で、
何キロもの距離を泳ぐことが出来る生き物なのです。

そのため、宮島に人が移住して、厳島神社を建設するよりずっと前から、
鹿たちは泳いで到着した宮島を住処としており、
そこで繁殖を繰り返していくことによって、
長い時間をかけて数を増やしていくことが出来たと言われています。

そのあとから人が移住することになり、
宮島に住んでいた鹿たちと共存するようになりました。

しかし宮島を住処としている人たちにとって、
鹿との共存は難しいものでした。

鹿たちは、人々が暮らしている村に降りてきては、
せっかく育てた農作物を食べてしまったり、
住居に侵入してきたりなどしてきて迷惑を被っていました。

ですが村民は、鹿を狩る事は禁じられていました。

現在の観光地化された宮島を見ていると、
「観光客を呼び込むために狩りが禁止されていた」という風に考えられますが、

実際の理由の一つとして、
「鹿は神様のお使いである」という歴史があったからだという考え方があります。

宮島の鹿は、神聖な物として扱われていた歴史もあり、
今の様に、保護されて増え続けたと考えられています。

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安芸の宮島では鹿の餌やりは禁止です!

宮島に行ってみると、
宮島のいたるところで「餌やり禁止」の看板が設置されています。

宮島にいる鹿たちは野生の生き物であるため、
観光客だとしても餌やりは禁止されています。

そのため、奈良公園のような鹿せんべいなどは販売されていません。

この理由については、
まず「人間に慣れ親しんだ鹿たちを野生に返すため」という目的があります。

長い歴史の中で、人間から餌をもらいながら共存してきた鹿たちは、
野生の生き方を忘れてしまいました。

そのために、
自分たちで山に入って餌を見つけることが出来なくなってしまいました。

それを改善し生態系を正常な状態に戻すための方法として、
餌やりを禁止するという方法を取りました。

しかしそれによって、新たな問題点も生まれてしまいました。

宮島にいる鹿たちは、野生に戻っても餌をとることが出来ず、
観光客からも餌をもらえなくなってしまったのです。

そんな鹿たちは、
空腹や発情期によってイライラしていたりすると、
餌を探し求めて人に襲いかかる事例も報告されています。

そのため、餌をむやみにやると、
他の鹿が一斉に集まってきて襲われる恐れもありますので、
注意する必要があります。

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安芸の宮島に鹿のせんべいが売っていないのは『餌やり禁止』のため!

うさぎ島や動物園に行った時、人が餌を持っていると、
動物たちは興味を持ってくれて気分的にも心地よく感じます。

それと同じように宮島の鹿たちにも餌を持っていくことで、
興味を引いてもらおうと考える人も多いと思います。

しかし、宮島にいる鹿たちには餌を上げることは禁止されています。

鹿せんべいも売っていません。

餌をあげると罰則を受ける場合もあります。

せっかく野生の鹿と人が共存しているエリアに来たのだから、
餌を上げたくなる気持ちは分かりますが、
これを守らないことで、
住民だけでなく鹿たち自身を苦しめてしまう可能性もあります。

そのような残酷な事態を引き起こさないように、
奈良の場合とは違い、鹿せんべいなどの餌やりが禁止されています。

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あとがき

宮島の鹿の事についてお話しました。

知人が、宮島に住んでいるのですが、
鹿との共存は、難しいと言っていました。

宮島に来られる時、できれば鹿を避けたいと思われるのでしたら、
鹿が比較的少ないシーズンがあります。

4月から6月にかけては、鹿の出産シーズンとなっていて、
多くの鹿が出産のために人里から離れて山奥に行くからです。

しかし、この前後の時期では餌を求めたり、
小鹿を守るため、狂暴になっていたりすることもあるので、
観光するときには、
鹿の状況に応じて観光の時期を選ぶようにしたほうが良いようです。

この様に、ちょっとやっかいと思われる鹿ですが、
愛らしい顔や、
生まれたばかりの小鹿は、微笑ましく、
見ているとほっこりする事もあります。

なにより宮島に渡ると、まず出迎えてくれるのは、鹿なんですよね。

宮島で鹿たちが、ゆっくりのんびりしている姿を見ると、
羨ましく、思えたりしますね。

ただ、私がお弁当を食べられた様に、
宮島でお弁当を広げたり、
食べ物が入っている袋を持って歩くのは、止めておいた方が良いです。

それさえ気を付ければ、宮島を楽しく散策できると思います。

宮島観光の途中でお腹がすいた時は、
お店で食べる、これが大事ですね。