あくびがうつるってよく聞きますが、
自分の周りの人に、
私のあくびがうつったとか、うつされた…
という経験があったかな~と思い返してみるんですけど、
ん~どうなんだろうっていうのが正直な気持ちです。
仲が良いと言えば、兄弟、姉妹、親友など?
恋人や夫婦なら、あくびはうつるのでしょうか?
親しい人とだと、気が緩んで、
あくびがうつった事があるかも知れませんが、
そこまで意識した事はないですね。
では、実際にうつるのかどうか調べてみましょう。
あくびがうつるのは好きな人って本当?
まず、通常のあくびが出る理由ですが…
あくびは、脳の活動が低下している時に、
リフレッシュして集中力を取り戻そうとするときに出るのです。
具体的には次のような時にあくびが出ます。
疲れて眠い時
退屈な時
(逆に)緊張しすぎている時
起床時
いずれの時も、脳が活発に活動する必要がある時です。
このような時に脳は頑張ろうとしてあくびを出すわけです。
でも、
親しい人同士だとなぜあくびが出るのでしょうか?
実はハッキリとした原因は分かっていません。
しかし、親しい人同士の関係を考えるとその理由が見えてきます。
★相性が良いとあくびが出やすい理由
相性が良い人同士というのは、往々にして次のような関係にあります。
・信頼している
相性が良い人同士は信頼関係があるため、
相手を信頼し、自分は気を抜いてリラックスした状態になるため、
脳の活動が低下するから。
・一緒のことをやって疲れているから
相性が良い人同士は、一緒に仕事したり、遊んだりすることが多いです。
その結果、同じように疲労して眠くなるから。
・同じライフサイクルだから
相性が良い人同士は、一緒に過ごすことが多いので、
起きる時や寝る時が同じため、あくびが出やすいタイミングが同じだから。
・気を遣わないから
相性が良い人同士は、相手に気を遣わないため、
相手に甘えて退屈でも眠くても構わないから。
つまり、
親しい人同士は緊張する必要が無いので、
リラックスした関係になりやすいのです。
そして、
リラックスすると自律神経のうちの副交感神経が優位になります。
副交感神経は体を休ませて、眠気を誘う働きがあります。
そのため、
リラックスして副交感神経が優位になると、
自然とあくびが出やすい状態になるのです。
ところで、結局のところ、
あくびがうつる人とは相性が良いと言えるのでしょうか?
あくびが出る時というのは、リラックスしている時です。
どういう人といる時にリラックスするかと言えば、
大体、次のどちらかではないでしょうか?
気が置けない相手
興味が無い相手
相性が良い人同士であればあくびは出ます。
しかし、
全然興味が無い人と一緒にいる時でも、
リラックスしてあくびが出る時もあるのです。
つまり、あくびをしてくれるからと言って、
必ずしも相性が良いとは限らないということです。
また、
相手が自分に好意を持ってくれていれば、
緊張して脳は活発に活動しているはずなので、
あくびなど出る状態ではありません。
ですから、
恋愛対象として相性が良いかどうかを確かめるための、
判断には使えないわけです。
相性が良い関係であれば、あくびはうつります。
しかし、逆にあくびがうつるからと言って、
必ずしも相性が良いとは言い切れないようです。
要は、仲がいいから、
あくびがうつる…という訳ではなさそうですね。
あくびがうつるメカニズムは?
あくびがうつってしまうのはなぜか…理由があるみたいです。
あくびがうつるのは、
他者と同じ行動をとってしまう“行動伝染”現象の一つと考えられます。
あくびを見るだけでなく、
あくびについて考えたり、あくびに関する文章を読んだりしても、
あくびが誘発されることが分かっています。
では、なぜそんな現象が起こるのか。
原因については1980年代半ばからいろいろな研究が行われ、
諸説ありますが、
最も有力なのは“共感説”です。
あくびがうつるのは、
その相手に対する共感や関心がベースにあるから、
というのが、この共感説。
他者に対する関心が低い人や自閉症児では、
あくびがうつりにくいこと、
また、あくびの映像を見ているときの脳画像を調べると、
共感に関わる脳の部位が活発になっていることなどが、
この説を裏付けているというそうです。
共感がベースにあるなら、
誰のあくびがうつりやすいのでしょうか。
それを調べたイタリアの研究があります。
日常生活の中で目撃したあくび伝染を、1年間にわたって記録し続け、
延べ480人のデータを解析したものです。
その結果、最もあくびがうつりやすかったのは、
家族(肉親や夫婦)。
続いて友人、知人、見知らぬ人という順でした。
つまり、親しい人ほど、あくびがうつりやすいということです。
あくびがうつるメカニズムは、脳が関係しているようですね。
仲が良いからうつるのは共感性で、
それは、脳が関係しているという事ですね。
あくびは嫌いな人にはうつらないの?
嫌いな人にはあくびはうつらないのか、
調べてみたのですが…
経済評論家の門倉貴史(43)氏は、過去の実験結果を元に、
「自己中心的で協調性に欠ける人ほどあくびがうつらない傾向がある」
と言っています。
その上で、あくびは共感力が高い人ほどうつりやすいって言わるけれど、
逆に他人に対して思いやりがなくて、罪悪感も後悔のかけらすらなく、
社会の規範を犯す、人の期待を平気で裏切るタイプ、とも言っています。
先ほども、言いましたが、あくびは共感性です。
人の好き嫌いではなくて、
共感性に乏しい人は、あくびがうつらないようですね。
あとがき
あくびがうつる原因と、
あくびと相性の関係についてお伝えしました。
誰かと一緒にいる時にその人があくびをすると、
自分といるのは退屈なのかなとガッカリしてしまいそうですが、
実はそんなことはなく、
その人はリラックスしてくれているわけです。
更に自分のあくびがうつるということは、
その人が自分に気を許してくれているということです。
あくびが出る関係というのは、概ね良い関係ということなのです。
まぁ、
たまには相手が全くあなたに興味が無いだけの時もありますが…。
また、相手があくびをした時は、
少なくとも自分のことを恋愛対象としては、
見てないという事でもあります。
だから恋愛においては、
好きな人があくびをしたらちょっとガッカリかもしれませんね…。
でも、あくびだけで相手との相性を判断するのは、十分ではないので、
あくまでも一つの判断材料にとどめておいてくださいね。