みなさんは、
ご家族の『賀寿(がじゅ)・長寿(ちょうじゅ)』のお祝いをしてきましたか?
改めて長寿を祝う節目の年齢やその由来、
読み方など調べましたので、
お伝えしたいと思います。
長寿の祝い 祝う種類の名称と年齢は数え年か満年齢か?
まず長寿のお祝いを種類と年齢について確認していきましょう。
年齢は昔からは数え年で祝うものでしたが、
最近では満年齢で祝う事が多いです。
どちらでも間違いではないのですが、
還暦の歳だけは「干支に還る」と言う意味があるので、
(後で述べますが…)、満年齢でお祝いをしましょう。
☆還暦(かんれき)…満60歳(数え61歳)
☆緑寿(ろくじゅ)…66歳
☆古稀・古希(こき)…70歳
☆喜寿(きじゅ)…77歳
☆傘寿(さんじゅ)…80歳
☆米寿(べいじゅ)…88歳
☆卒寿(そつじゅ)…90歳
☆白寿(はくじゅ)…99歳
☆紀寿(きじゅ)・百寿(ももじゅ)…100歳
☆茶寿(ちゃじゅ)…108歳
☆皇寿(こうじゅ)…111歳
☆大還暦(だいかんれき)…120歳
長寿の祝い 祝う名称の由来は?
それぞれの長寿の祝いの由来はどんな事でしょうか?
☆還暦(かんれき)…
日本では昔から、暦の読み方に十二支(じゅうにし)と、
「甲・乙・丙・丁・戌・己・庚・辛・壬・癸」の、
十干(じっかん)を組み合わせた、干支(えと)があります。
その為、
この2つを組合せると60種類もの干支がある事になります。
60年経ってやっと自分の生まれた年の干支に還るため、
暦を一回りしたことを祝うものです。
☆緑寿(ろくじゅ)…
日本百貨店協会が2002年9月に発表しました。
年齢の66歳を緑緑(ろくろく)と語呂合わせを簡略化した祝名です。
かつては、現役世代から高齢世代への変わり目の歳とされ、
リタイアをイメージさせる歳でしたが、
「高齢世代への新たな社会活動をスタートさせることを祝う」
新しいスタイルのお祝いです。
☆古稀・古希(こき)…
「酒債は尋常行く処に有り 人生七十古来稀なり」
(酒代の付けは私が普通行く所には、どこにでもある。
(しかし)七十年生きる人は古くから稀である)と、
唐の時代の中国で詩人・杜甫(とほ)によって詠まれた漢詩があります。
昔は70歳まで生きられることはとても難しく、
とても稀なことだった為お祝いをしました。
☆喜寿(きじゅ)…
草書体の「喜」という文字は、
漢数字の七を3つ並べたような文字「㐂」のため、
77歳のお祝いを喜寿と言います。
日本人の文字に対するしゃれっ気から始まったお祝いのようです。
☆傘寿(さんじゅ)…
草書体の「傘」と言う文字「仐」が、漢数字の八十に見えることから、
80歳のお祝いを傘寿と言います。
傘寿の事を「八十寿(やそじゅ)」と呼ぶ地域もあるようです。
☆米寿(べいじゅ)…
「米」という文字を分解すると「八」「十」「八」となることが由来です。
また、日本では「八」は末広がりで縁起の良いとされているため、
88歳のお祝いを行います。
☆卒寿(そつじゅ)…
略字の「卆」という文字が「九」「十」と読めることが由来です。
☆白寿(はくじゅ)…
「百」から「一」を引くと「白」という文字になることから、
99歳のお祝いを白寿と言います。
☆紀寿(きじゅ)・百寿(ももじゅ)…
100歳(年)は一世紀であることから「紀寿」と言われます。
また「百(ひゃく)」は「百(もも)」とも読まれるため、
百寿(ももじゅ)と言われることもあります。
☆茶寿(ちゃじゅ)…
「茶」という文字は、
「二十」と「八」「十」「八」も文字の組み合わせになるので、
108歳のお祝いを茶寿と言います。
☆皇寿(こうじゅ)…
「皇」という文字は、上半分の「白」と、
下にある「王」の文字から成ります。
「白」は百から一ひかれているので、99を表します。
「王」は「十」と「二」の文字の組み合わせです。
これらの文字を足すと、
「白(99)」+「十(10)」+「二(2)」で、
111歳になることから皇寿といわれます。
☆大還暦(だいかんれき)…
還暦は60歳で、60種類ある干支を一回りしたお祝いでした。
120歳なので、この干支を二回りしたことになり、
大還暦といわれます。
長寿の祝い 祝う名称の読み方とお祝いの色は?
長寿のお祝いには色も関係しているようなので、
調べてみました。
☆還暦(かんれき)…赤。
赤には『魔除け』の力があるといわれます。
ちなみに、「赤いちゃんちやんこ」をお祝いで着せるのは、
赤ちゃんに着せていた羽織が「ちゃんちゃんこ」と呼ばれるものでした。
この「ちゃんちやんこ」を着せて、
病気や悪いことから赤ちゃんを守っていたこともあり、
還暦では「赤いちゃんちやんこ」を着せるのです。
☆緑寿(ろくじゅ)…緑。
新たな門出を祝うことから、エネルギッシュな緑色が基調色です。
☆古稀・古希(こき)…紫。
「紫色」は、聖徳太子の時代から、上位の地位を表す色でした。
僧侶でも紫の衣を身につけることができるのは、
最高位の僧侶に限られていたほどでした。
その為、年長者への誠意を持った色でお祝いします。
☆喜寿(きじゅ)…紫。
色の意味は古稀の時と同じで、
年長者への誠意を持った色でお祝いをします。
☆傘寿(さんじゅ)…金。
☆米寿(べいじゅ)…金茶。
☆卒寿(そつじゅ)…白。
☆白寿(はくじゅ)…白。
☆紀寿(きじゅ)・百寿(ももじゅ)…白・桃。
あとがき
いかがでしたか?
改めて長寿のお祝いを調べてみると、
数があることにビックリしました。
近年では高齢化が進み、
還暦の60歳ではまだまだ長寿と言うには早い感じがしますし、
若々しい方が多いため、
一括りに高齢者と言うには失礼な感じもしてしまいます。
しかし、私自身もそうですが、
あと何回両親に長寿の祝いをすることができるだろうかと、
年齢を重ねるごとに思うようになりました。
みなさんもご両親が御健在なうちに、
あなたやあなたの家族と共に、
過ごす時間を持たれてはいかがでしょうか?
きっとご両親にとって、
あなたやあなたの家族の幸せな姿が、
一番のプレゼントであり、親孝行だと思います。