出汁文化の起源はいつから?関東と関西の素材や味の違いと取り方の簡単なコツは?

私は、西の人間なので西のお出汁です。

以前、関東でうどんを食べた時、
驚きました、お出汁が真っ黒!

その時に、東と西で、お出汁が違うのだと知りました。

東は、かつお、西は、昆布と聞きますが、
東と西のお出汁の違いについて調べてみました。

スポンサーリンク
  

出汁文化の起源はいつから?

日本の代表的なだしといえば、かつお節だしと昆布だしです。

この2つはどのような歴史から生まれたものなのでしょうか?

・だしの起源は煮出すこと

縄文時代、人類は縄文土器を作り出し、
火を使うことを覚えるようになります。

すると、人類は木の実や果物、きのこや魚、貝や獲物の肉など、
様々な食材を土器で柔らかく煮て食べることを覚えました。

その課程で、様々な食材の煮出し汁が、食べ物を美味しくすると気づき、
煮出し汁、すなわちだし汁という概念が生まれたと言われています。

地域ごとに食材は異なるため、
必然的にだしの取り方もそれぞれ変わっていきました。

島国である日本でも、
その土地の食材に合った独自のだし文化が発達していきます。

・日本のだし文化は奈良時代までさかのぼる

かつおや昆布が日本の歴史資料に初めて登場したのは、
奈良時代のことになります。

朝廷へ納める税として、
かつおと思われる「堅魚」や「煮堅魚」、
「煮堅煎汁」といった記述が当時の文献にあったことから、
この時代からかつおが食べられていたことが伺えます。

また、
昆布についてもやはり朝廷への献上品としての記述が見つかっています。

天皇の食事に使われることなどもあったため、
当時の身分の高い人々に愛されていたのではないでしょうか。

奈良時代から、かつおや昆布が調理に使われるようになり、
室町時代後期の文献には素材ではなく、
「だし」としての記述されているものが見つかりました。

・東西で異なるだし文化の歴史と背景

関東だしは濃口しょうゆを使っているため色が濃く、
反対に関西だしは薄口しょうゆを使っていて色が薄いのが特徴です。

味も関東だしの方が濃く作られており、塩分が多めになっています。

いったいどうして東西でこのような違いが出たのでしょうか。

それにはそれぞれの地域における、
人々の暮らしが大きく関わっているのです。

・関東だしは江戸の暮らしと関係が深い

当時、
関東では人々の多くが肉体労働を中心にして生計を立てていました。

地方から江戸に働きに出てきた人もいれば、
先祖代々受け継いだ土地で、
農業に励んでいたという人も多かったとされています。

また、
下級武士で大工など力仕事に従事している人も多い時代でした。

汗をかいて仕事をする人が多かったことから、塩分が必要になり、
そこからだしや料理も味の濃いものが好まれるようになったと言われています。

・京料理の影響を大きく受けた関西のだし

一方、
京都をはじめとする関西地方は、
関東に比べると頭脳労働の人々が多く集まる土地でした。

また、
公家など高い家柄の人も多くいたという特徴があります。

ところが、
江戸時代には公家であってもかつてほど裕福ではなく、
豪奢を好む一方で、
食糧事情は逼迫したものとなっていたのです。

倹約が必要であったものの、
公家の体面を保つには、ある程度の見栄えが必要です。

そこで、京の人々はだしを有効利用し、
少ない素材でも味が引き立ち、
美しく見えるような調理方法を編み出しました。

こうして生まれたものが京料理だと言われています。

また、江戸時代になり商人が「天下の台所」大阪に集まり、
北海道産の昆布が江戸より先に大阪に運ばれてきたこともあって、
関西では昆布を使った上品なだしが発達したと考えられています。

出汁の起源は、奈良時代までさかのぼるのですね、
関東、関西の出汁の歴史も良く分かりました。

出汁の関東と関西の素材や味の違いは?

・関東、関西のだしづくりで使われる素材が違った

一般的に、
「関東は濃い味、関西は薄味」といわれており、
実際に経験があるという方も少なくないでしょう。

この違いのルーツは江戸時代にまでさかのぼります。

もともと食文化の中心として栄えたのは、
京の都がある関西でした。

しかし、江戸幕府が開かれることで、
関東で文化が興隆するようになります。

このことで関西と関東、
それぞれの文化が違う形で成熟していきました。

・同じかつお節にも違いがあった

関西と関東、それぞれの発達を遂げた食文化。

同じかつお節でも関西と関東では違います。

関西では、
カビつけをしないかつおの荒節が好まれました。

荒節は、
焙煎の香りが残ってスッキリとした香りと酸味が特徴です。

一方関東では、
江戸の中期頃からカビつけした枯節が好まれるようになりました。

枯節は甘味があって、上品な香りが特徴。

よりまろやかな味わいが楽しめます。

同じかつお節であっても、
関西と関東では味わいに違いがあります。

だしは日本料理の基本ですから、
さまざまな料理に使われています。

だしに使う素材から違うため、
当然のこととして関西の料理と関東の料理にも違いが生まれるのです。

関東と関西の料理が違う理由は、だしの違いだけではありません。

家庭料理から外食の料理まで、
料理の味付けにも関東と関西の違いがあります。

・基本的に関東のほうが「濃い味」の理由

関西の人が関東のうどんを食べて、
色の濃さや味に驚いたなんて話はいろいろな場面で聞かれます。

スポンサーリンク

一般的に関東のだしは色も味も濃く、
関西は薄いと言われます。

関西だしは昆布のスッキリとした味を活かすために、
塩やしょうゆは風味つけに留めます。

一方で、
関東だしはつゆとも呼ばれ、
うどんにしっかり味をつけるイメージ。

しょうゆが強いつゆを麺と絡めていただきます。

・使われているしょうゆにも違いが

関東のだしが濃いのは、
味付けに使う濃口しょうゆも原因です。

濃口しょうゆはどっしりとした味わいで、
煮物から焼き物までしっかりと味付けしてくれます。

一方、
関西だしに使われるのは薄口しょうゆです。

香りを抑え、あっさりとした味わいが特徴的です。

関東ではしょうゆの味が強く出る濃口しょうゆを使いますが、
関西は素材の風味つけ程度に使うことから、
薄口しょうゆが主流になっています。

・関西の「おだし」と関東の「おつゆ」

関東ではだし汁を「つゆ」、「おつゆ」と呼ぶことがあります。

一方で関西では「だし」、もしくは「おだし」と呼びます。

これは、方言や名称の違いだけでなく、
意味しているニュアンスにも異なります。

関東と関西それぞれの味付けの考え方や、だしの活用法をまとめました。

・関東の「おつゆ」は、強い味を足して味付けが基本

関東の「おつゆ」は華やかなかつお節の香りが特徴です。

魚の香りにパンチがあるため、
合わせるしょうゆも力強いものが選ばれます。

それぞれ強い風味があるものを組みあわせることで、
旨味と香りに輪郭が生まれ、
素材にしっかりと味付けすることができるのです。

・関西の「おだし」は素材の風味を活かすための下地

関西は昆布をメインに、
煮干しやかつおなどを使った組みあわせのだしが特徴です。

あくまで「だし」の味わいがメインのため、
しょうゆは風味つけに留めます。

そのため
関東のうどんやおでんよりも色が薄く、
豊かなだしの風味とともに素材がもっている味を堪能することができます。

・違いが生まれたのは江戸時代の運搬事情だった

だしが発展して、
人々の生活に根付く基盤となったのは江戸時代と言われています。

江戸時代は、今のような流通ルートがありません。

京の都から江戸までは、およそ500キロメートル。

人の足では2週間程度歩かなければいけない距離です。

昆布を太平洋ルートで運搬するのは困難だったため、
関東ではなかなか昆布を入手することができませんでした。

そのため、
地元で獲れる魚を使っただしや料理法が発達していったのです。

関東で獲れる魚は薄味のものも多く、濃い味付けが必要なため、
しっかり味付けする「おつゆ」が使われるようになりました。

一方、関西は昆布を手に入れやすく、強い味わいをもつ魚も獲れます。

そのため、
素材を活かすような調理法や味付けが一般化しました。

関東の、おつゆの分化の代表は、
お蕎麦ではないかと思います。

お蕎麦のおつゆは、関東と言われていますよね。

出汁の取り方の簡単なコツは?

調べた中で、一番簡単だったのは、
「水だし(水出汁)」です、早速つくってみましょう。

作り方はいたってシンプル。

昆布、煮干し、鰹節などお好みの材料を水に浸けて、
冷蔵庫で一晩(6時間)以上寝かせれば出来上がり。

「え、それだけ?」と拍子抜けするくらいの簡単さです。

使用する容器は何でもOKですが、
使い勝手がいいのは、
麦茶ポットのようにポケットがついているもの。

切った昆布と鰹ぶしを、水に浸けるだけでOKです。

また、
かつお節や煮干しの細かいカスが気になる方は、
お茶パックが便利です。

保存の目安は、冷蔵庫で約3日。

長くても1週間程度を目安に使い切ってください。

もっと長く保存したい場合、
冷凍保存なら2週間ほど日持ちします。

その際、製氷機でブロック状に凍らせると、
使いたい時に必要な分だけ使えて便利です。

ここで、通常の出汁の取り方を紹介します。

・かつお節だしの取り方

かつお節だしを取る時の分量は、
水1000mlに対してかつおぶし30グラムが適切です。

まず、鍋に湯を沸かし、沸騰したらいったん火を止めます。

火を止めた鍋に全体に散らすようにしてかつおぶしを入れ、
そのまま一切触らず1~2分間待ちましょう。

キッチンペーパーなどを敷いたザルに、静かに注ぎ入れます。

1分間ほど待ってからざるを引き上げたら、
かつおぶしで作る一番だしの完成となります。

ザルで、だしをこす際は、
絞ったり押しつけたりするとえぐみが出ますので絞らないでください。

・昆布だしの取り方

昆布だしを取る時の分量は、
水1000mlに対して昆布10グラムが適切です。

まず、
昆布の表面を固く絞った布巾などで軽く拭いて、汚れを落とします。

また、だしを取る前に、うまみ成分を抽出しやすくするため、
あらかじめ水に30分~1時間ほど漬けておくと良いでしょう。

鍋に水と昆布を入れ中火にかけ、
沸騰する前の段階(約80℃)で火を止めます。

沸騰させてしまうと、雑味やぬめりの原因となってしまうため、
鍋の底から泡がわずかに立ってきた段階で火を止めるのがポイントです。

だしを取るためにミネラルウォーターを使用する場合は、
軟水のものを使いましょう。

昆布を取り出せば、美味しい昆布だしの完成となります。

美味しいだしは素材選びからです。

あとがき

だしは関西関東だけでなく、
九州や北海道、日本海側の地域といったさまざまな場所で違いがあります。

これにはその土地の特産品などが影響しています。

その土地のだしは、
それぞれの地域がもつ味の歴史がしみわたっているもの。

同じように思われるかつお節のだしでも、その味は千差万別。

旅行で現地を訪れた際には、
その土地のだしにチャレンジしてみましょう。

現代では通販でも素材の取り寄せができます。

ぜひ地域差のあるだしでお吸い物やうどんなどを食べ比べてみてください。

スポンサーリンク

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。