傍若無人とはいい意味で使われる言葉?四字熟語の類語や使い方の例文は?

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「傍若無人」とは、
身勝手な行動をする人と認識していましたが、
これは正しいのでしょうか?

あまり良い感じで使われていない様に思いますが、
傍若無人と言う言葉が良い意味で使われる言葉なのか、
それとも、悪い意味で使われる言葉なのか、
解り辛いですよね。

「傍若無人」という四字熟語の、
類語や使い方の例文について調べてみました。

傍若無人とはいい意味で使われる言葉?

「傍若無人」の意味を紹介したいと思います。

「傍若無人」とは、
「周囲の人のことを考えずに、勝手気ままに振る舞うこと」
を意味しています。

人の性格や態度を非難する時に使います。

「傍若無人」は「ぼうじゃくぶじん」と読み、
「無人」を「むじん」と読まない様にしましょう。

漢文訓読すると、
「傍(かたわら)に人無きが若(ごと)し」で、
「そばに人がいないみたいだ」を意味し、
「人を人とも思わないほど自己中心的であること」
を表す四字熟語です。

日常会話でも使われることが多く、
周囲から「傍若無人」だと思われては大変なので、
しっかりと意味を理解しておきたい言葉です。

「傍若無人」は、
決して誉め言葉ではないので、
相手に使う時も使い方に注意しましょう。

傍若無人という言葉の四字熟語の類語は?

「傍若無人」の類語には

・傲岸不遜(ごうがんふそん)
・傲慢無礼(ごうまんぶれい)
・厚顔無恥(こうがんむち)
・鉄面皮(てんめつぴ)

などがあります。

■傲岸不遜 (ごうがんふそん) の意味

傲岸不遜というのは、
おごり高ぶって人を見下していたり、
謙虚さがないような人のことを表しています。

フィクションの世界ではよく
悪役キャラとして起用されるような印象もあります。

実際にはあまりみることは少ないかもしれませんが、
普段から偉そうな態度をとっていたり、
自分の感情や希望を人押し退けてでも前面に出すような人が、
これに当たるでしょう。

傲岸不遜の由来

傲岸不遜という言葉の「傲」とは、
おごっていることを表しています。

「岸」とは、切り立った崖のことを表していて、
2つを合わせると、
「お高くとまって威張っている」
という状態を表す言葉になります。

「不遜」というのは、
決してへりくだらない状態を表しています。

結論、
合わせるととても「偉そうにしている人」ということになります。

傲岸不遜の例文

①なんて傲岸不遜な人なんだろう

②傲岸不遜な人が私は嫌いだ

③彼の立場や地位を考えたら
傲岸不遜な態度は慎んだ方がいいだろう

④私は傲岸不遜な態度にならないように気をつけよう

⑤傲岸不遜であって、周りに良い印象は与えないだろう

基本的にマイナスイメージの状態を表す言葉なので、
自分がそうなっていないか気をつける必要はあるでしょう。

■傲慢無礼(ごうまんぶれい)

傲慢無礼の意味

「思い上がって他人を見下し、礼を失する態度」
という意味です。

「傲慢」の2文字の中にも、
「無礼」の意味が含まれているともいえます。

■厚顔無恥(こうがんむち)

厚顔無恥の意味

「厚顔」とは、
「面の皮の厚いこと」です。

要するに、
「恥知らずで図々しいこと、そのさま」ということです。

「無恥」とは、
「恥を恥と思わないこと、そのさま」です。

恥知らずな人のことを「無恥な人」などといいます。

この2つが組み合わさり、
「恥知らず」を強調する言葉となりました。

厚顔無恥の由来

「厚顔」の語源となったのは、
中国最古の詩集である
「詩経(しきょう)」が基になっています。

「詩経」には、詩が305編収められています。

この中に、
「巧言くわうの如く、顔の厚きや」とあります。

これは、
「言葉巧みに乗り切り、外面を良く見せ内面の恥を隠すこと」
といった意味の文章です。

日本には平安時代の頃に、
「漢文」を通して「厚顔」という言葉で伝わりました。

当時は、
精神面の汚さや内面の醜さを意味する言葉として、
使われていました。

厚顔無恥の使い方

「厚顔無恥な政治家」
「厚顔無恥な女」
「厚顔無恥な行い」と使います。

また、
「◯◯は厚顔無恥だ」
「厚顔無恥も甚だしい」といった使い方もします。

■鉄面皮(てんめつぴ)

鉄面皮の意味

鉄でできた面。
つらの皮の意恥を恥と思わないこと。
厚かましいこと。
また、そのさま。
そのような人をもいう。

まるで顔の皮が丈夫でかたい金属でできていて、
周囲の空気や人々の視線を感じていないかのようで、
恥知らずというのが語源だと言われています。

ここで「傍若無人」の対義語をみてみましょう。

・遠慮会釈
・平身低頭
・温厚篤実
・謙虚
・卑下
・自己韜晦

などがあります。

・「遠慮会釈」は「えんりょえしゃく」と読みます。

意味は、
「つつましく控えめにして、他人のことを思いやること」です。

・「平身低頭」は「へいしんてんとう」と読みます。

意味は「ひれ伏して頭を下げ、恐れ入ること」です。

・「温厚篤実」は「おんこうとくじつ」と読みます。

意味は「温かで情が厚く、誠実なさま」です。

・「自己韜晦」は「じことうかい」と読みます。

意味は「自分の才能や本心を隠して、自慢しないこと」です。

傍若無人という言葉の使い方の例文は?

「傍若無人」の使いかたですが

・傍若無人な態度
・傍若無人な振る舞い
・傍若無人に振る舞う

となります。

「傍若無人」の例文を紹介します。

・彼の傍若無人な態度に、ついに我慢出来なくなってしまった。

・そんな風に傍若無人な振る舞いをしているんだから、
モテなくて当たり前だよ。

・部下や後輩に対してでも、
傍若無人な振る舞いをするのはやめましょう。

この様に使います。

あとがき

いかがだったでしょうか?

「傍若無人」は「ぼうじゃくぶじん」と読み、
「人目をはばからず勝手気ままにふるまうこと」
を意味する四字熟語です。

「傍若無人な態度」
「傍若無人な話し方」などと使い、
「傍(かたわら)に人無きが若(ごと)し」と訓読します。

「傍」は「そば。近く」を意味し、
「近くに人がいないかように、振る舞いがワガママだ」
という人の性格を批判する時に使います。