「お見舞いのお返し」(快気祝い)とは、
入院中にお見舞いに来てくれた方やお世話になった方々に、
病気やケガが治った後、
「治りました」と全快の報告をかねて、
「ありがとう」のお返しをすることをいいます。
それとは別に、
全快ではないけれど、
ひとまず治療が続き退院や病院から自宅療養、
リハビリ施設入所、
転院などに切り替わるという場合に、
一区切りとして、
「御見舞御礼」(快気内祝い)としてお返しする場合もあります。
お見舞いのお返しはいつごろまで?
一般的に快気祝いを贈る時期は、
退院後早くて10日、
遅くて1ヶ月程度とされています。
病院を退院してから10日ごろというのは、
自宅に帰ってようやく少し落ち着きを取り戻し始める時期です。
せっかく退院した体に負担をかけないよう、
無理をせず生活が落ち着いてから用意しましょう。
一般的にお返しをする場合は早めの方がいいのですが、
快気祝いに関しては、
早い方がいいとは限りません。
というのも、
病気によっては慢性化してしまって、
通院や自宅でのリハビリなどの関係で、
なかなか全快したという報告が出来ない場合があります。
せっかく快気祝いを贈っても、
また体調が悪くなってしまったら、
相手にまた心配をかけてしまいます。
極端に先延ばしするのはおすすめ出来ませんが、
しっかりとご自分の体調と相談し、
お渡しする日程を調整することも大切です。
大体1ヶ月以内に贈るのが一般的とされています。
また、
ケガなど完治してから再入院の心配がない場合は、
退院後早めにお返ししても問題ありません。
仕事に復帰する場合は、
復帰のタイミングに合わせてお返しするといいでしょう。
本来は、
元気な顔を見せる事が何よりの快気祝いの贈り物なのですが、
どれくらいの予算で品物を選べばいいか、
悩んでしまう方も多いかと思います。
お見舞いにはお金を頂くこともあれば、
お花やお菓子を頂くこともありますが、
一般的に言われている相場として、
お返しの品物を贈る場合は、
頂いた金額やものの、
1/2~1/3程度の金額が目安とされています。
お見舞いに品物を頂いた時は、
おおよその金額を目安にしてお返しすればいいでしょう。
高くても半額で、
もちろん高ければ良いというものではありません。
職場の同僚や会社の部署などからまとめて頂いた場合は、
どうすればいいのでしょう。
まとめてお返しするべきか、
個別にお返しするべきか悩んでしまいますよね。
結論を言うと、
まとめてでも個別でも問題はありません。
頂いた金額で決めるのも一つの方法です。
お返しの金額が小さい場合は、
個別にお返しすると、
相手の気持ちの負担になることもあります。
このような場合は、
「○○ご一同様」と、
まとめてお返しする方がいいでしょう。
皆さんに配りやすく、
小分けして包装されているお菓子なども、
快気祝いの贈り物として人気がありますよ。
お見舞いのお返しでのしの書き方は?
お見舞いのお返しを準備するときに、
気になるのは「のし」の事ですね。
まずは、
のしの「表書き」の書き方からお伝えします。
のしでよく言われる表書きとは、
のし紙の上段部分にあるスペースのことです。
表書きには、ギフトを贈る目的を記載します。
お見舞いのお返しを贈る場合は、
贈る側の回復度合いによって、
相応しい表書きが異なりますので注意しましょう。
■「快気祝」
のしの表書きに「快気祝」と書くのは、
全快した時です。
快復したことを祝い、
お見舞いをしてくれた人へのお返しをするときには、
この表書きにしましょう。
■「快気内祝」
完全に快復しているわけではないけれど、
退院をした時には「快気内祝」と表書きに書きます。
表書きが4文字で縁起が悪いということもあり、
5文字にして「快気之内祝」と書くこともあります。
こちらはお見舞いに来てくれた人への、
お返しに贈るときに使います。
■「御見舞御礼」
退院はしたものの、通院や自宅療養が必要な時には、
のしの表書きに「御見舞御礼」と書きます。
ひとまず退院後に、
お見舞いのお礼を伝えたい時に使います。
■「全快祝」
全快して退院した際には、
のしの表書きに「全快祝」と書くこともできます。
ただしこちらは、
のしの表書きとして使うのはあまり一般的ではありません。
■「退院内祝」
「快気内祝」と同様、
全快した訳ではないが快復して退院した際、
分かりやすくするために、
「退院」をつけ、
「退院内祝」と表書きに書くこともあります。
ただしこちらも、
「快気内祝」と比べるとあまり使われていません。
のしの下段は、
お返しを贈る方の名入れ部分となっています。
名入れ部分には、
入院していた人の名前を記入します。
意外と間違えやすいのが、
のし下に相手の名前を入れてしまうことです。
間違えることのないよう、注意しましょう。
「内のし」と「外のし」という言葉の、
違いをご存じでしょうか。
内のしとは、
商品にのし紙を直接貼ってから包装紙で包むことを言い、
外のしとは、
商品を包装紙で包んでからのし紙を貼ることを言います。
どちらが良いかは明確に決まっていないため、
渡す時の状況を考えて使い分けると良いでしょう。
内のしの場合、
開けるまでのしが見えなくはなってしまいますが、
のしが汚れたり傷つくことはありません。
そのため、
郵送で贈る場合は、
のしが汚れないように内のしを選ぶと良いでしょう。
逆に外のしの場合、
のしの表書きが見える代わりに、
のしが汚れたり破損しやすいということもあります。
直接渡すなら、
表書きが見えるように外のしを選ぶ方がおすすめです。
なお、
地域によってものしの付け方が異なります。
関東は外のし、
関西では内のしで贈ると無難といわれています。
分からない場合は、
家族や親族に確認すると、間違いがないでしょう。
お見舞いのお返し 品物は何がいい?
お見舞い返しにふさわしい品物は、
病気を後に残さないという意味を込めて、
食べたら消えてなくなるもの、
「コーヒー・焼き菓子・バラエティ」などの食品や、
洗い流すものとして、
「洗剤・石けん・入浴剤」や「タオル」などの、
消耗品が一般的です。
・日本茶
大人世代に最適な見舞いのお返しなら、
日本茶があります。
贈る相手の年代が40代以降が多いのであれば、
日本茶という大人向きのチョイスはベターな選択になります。
・洗剤
洗剤ギフトセットはどこの家庭でも、
いくつあっても困らないという品物です。
洗い流すという意味では最適ですね。
・コーヒー
コーヒー好きな親切なあの人への快気祝いは、
やはりコーヒーギフトがおすすめです。
好きなコーヒーの豆の種類を知っていれば、
それでも良いですし、
手軽に美味しいコーヒーが飲める、
ドリップコーヒーもオススメです。
コーヒーと一緒に、
美味しいケーキやお菓子と、
ギフトセットになっているものもあります。
・バスグッズ
清潔感のある物が求められるのは、
どの世代でも共通しているので、
お風呂が嫌いという人はそれほど多くないと思います。
他には、
ソフトドリンクや、スィーツの詰め合わせ、
フルーツなども喜ばれると思います。
あとがき
家族もあわただしく落ち着かない入院中。
そんな入院をお見舞いという形で励ましてくれた方には、
感謝の気持ちを込めたお返しをしたいですよね。
これからの関係をより良いものにするためにも、
のし付きの素敵なお返しギフトを贈るのがおすすめです。
お相手の方も元気になった姿を見て、
ほっとしてくださると思います。