いかなごの旬の時期はいつ?くぎ煮のレシピや発祥の地はどこ?

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春の訪れを知らせてくれる「いかなご」ですが、
旬の時期はいつなのでしょうか。

このいかなごから作る佃煮
『いかなごのくぎ煮』は全国的にも有名ですね。

いかなごのくぎ煮は、
できあがった姿が茶色く曲がっていて、
錆びた釘のように見えることから
「釘煮」と呼ばれるようになりました。

いかなごのくぎ煮のレシピや発祥地についてお話したいと思います。

  

いかなごの旬の時期はいつ?

いかなごは、毎年3月頃になると旬を迎えます。

瀬戸内海の「春の風物詩」として親しまれています。

■いかなご(玉筋魚)

スズキ目イカナゴ科イカナゴ属
シンコ(稚魚) コ 3~7cm 程度 フルセ 13~15cm 程度

イカナゴの仲間は、
北半球の寒帯域から温帯域を中心に熱帯域まで、
世界中に分布しています。

日本列島沿岸では、
北海道や瀬戸内海に特に多く生息しています。

瀬戸内海では全域に生息していますが、
大阪湾、播磨灘、燧灘などでたくさん漁獲されています。

イカナゴは、
12月末から1月初旬に海底の砂に卵を産み付けます。

兵庫県海域での主な産卵場は、
明石海峡から播磨灘に広がる
「鹿ノ瀬」や「室津ノ瀬」と呼ばれている広大な砂地ですが、
大阪湾でも「沖ノ瀬」や「須磨の瀬」と言われる産卵場があります。

いかなごのくぎ煮のレシピは?

いかなごは醤油とザラメ、生姜で佃煮にして、
釘のように見えることから「くぎ煮」と呼ばれます。

阪神、播磨、淡路地域を中心に作られてきた郷土料理です。

各家庭で入れる材料もそれぞれで、
水あめ、実さんしょう、ゆず皮を入れたり、
バリエーションは豊かです。

くぎ煮をご近所で、おすそ分けしたり、
毎年楽しみに待つ各地のお友達や親せきに発送したりします。

いかなご漁が解禁になると、
町のあちらこちらから、いかなごを炊く甘辛い醤油の香りが漂い、
春の訪れを知らせる風物詩となっています。

イカナゴの稚魚が3cmほどに成長すると、
イカナゴ漁が開始されます。

イカナゴは1歳で成魚となり、13cmほどに成長します。

そして3年から4年にかけて20cmほどまで成長します。

いかなごの解禁日は、
いかなごが、3㎝ほどに成長するまで漁は始まりませんので、
毎年解禁日は違います。

いかなごの解禁日には、多くの人が押し寄せます。

漁の解禁日は毎年、
兵庫県立水産技術センターで調査し話し合ったうえで決められます。

解禁日は、だいたい3月初旬、早くて2月の末日辺りです。

ここから、おすすめの美味しい食べ方を紹介していきます。

どんな料理でも美味しいイカナゴ。

まずは、シンコ(稚魚)のおすすめの食べ方をご紹介します。

★いかなごのくぎ煮

いわゆるイカナゴの「佃煮」です。

「春の風物詩」ともよばれ、
漁の解禁日に大勢の方が新鮮なイカナゴを買い求め、
大量に作って親戚中に配ります。

お好みで山椒を振ってパンチを効かせると更に美味しいですよ。

材料(約20人分)

いかなご 1kg

A 醤油 1カップ

A みりん 3/4カップ
A 酒 1/4カップ
A 砂糖(ざらめ) 250g

Aしょうが 50g

作り方

①いかなごは水洗いし、水気をきる。

しょうがはせん切りにする。

②鍋に(A)を入れて強火で煮立て、
いかなごを数回に分けてばらまくように加え、
ふきこぼれないように注意しながら中火~強火で煮る。

③時々鍋をゆすり、アクを取りながら15分程煮て、
アルミホイルで落とし蓋をしてさらに煮る。

泡が沈んだら蓋を外し、
煮汁の量が少なくなり粘り気が出るまで弱火で煮る。

④火を止めて、鍋を打ち返しながら上下をかえし、
ざるに上げて冷ます。

★いかなご 生で食べる

あたたかいご飯の上に、
生のイカナゴを豪快に乗せ、
醤油をたらし生姜を少しのせて食べます。絶品です。

ここからは、フルセ(成魚)の食べ方を紹介します。

★から揚げ

小麦粉をまぶして、油でさっと揚げます。

お好みでレモンを絞って召し上がって下さい。

★いかなごの塩焼き

いかなごを、塩焼きにします。

レモンを絞って頂くととても美味です。

お好みで、ポン酢で頂いてみて下さい。

★いかなごのかき揚げ

春菊といかなごをかき揚げにします。

春菊と合わせることで違った味わいになります。

★いかなごと菜の花のパスタ

いかなごを釜揚げにし、
春の味覚の菜の花と一緒にパスタにしました。

和風でさっぱりと頂きます。

材料(2人分)

いかなごの釜揚げ  適量
スパゲティ    200g
菜の花      一把
塩コショウ適量 (やや多め)
バター      適量
濃口醤油     少々
もみのり     お好みで

作り方

①菜の花は2等分から3等分の長さに切っておく。

②塩を入れたお湯でスパゲティを茹で、
8分ぐらい茹で上がったら菜の花も一緒に入れる。

③菜の花を入れたらフライパンにバターを溶かして、
いかなごの釜揚げを入れ、塩コショウして炒める。

④いかなごが炒められたら、
スパゲティと菜の花も一緒に入れて炒める。

仕上げに濃口醤油を入れて全体にからませる。

⑤お好みでもみのりを散らしていただく。

いかなごのくぎ煮の発祥の地はどこ?

神戸市の垂水区はイカナゴの釘煮発祥の地と呼ばれており、
それを示す石碑がジェームス山異人館街に建てられています。

ですが、
これに異論を唱える意見もあります。

2013年10月2日には、
神戸市長田区駒ケ林の駒林神社の大鳥居前
「いかなごのくぎ煮発祥の地」の石碑が建立されています。

2019年には、
「いかなごくぎ煮発祥の地」神戸・垂水いかなご祭が開催されています。

あとがき

兵庫県神戸市の、
春の訪れをしらせる「いかなごのくぎ煮」は、
神戸だけでなく、大阪市民にも愛されているようです。

お裾分けを頂いた事がありますが、
甘辛い佃煮に、舌鼓を打ちました。

ゆずの香りが爽やかで、
もう一度、くぎ煮を食べてみたいと思います。

各家庭で、味付けが違うという「かなごのくぎ煮」

春の味として引き継いで欲しい一品ですね。