毎日のお茶の時間にどんなものを好んで飲まれていますか?
コーヒー、紅茶、緑茶、
暑い時期には麦茶なんかも好まれるところです。
朝、昼、晩とそれぞれのタイミングで一息いれる。
ゆったりとした時間を過ごすことで、
気持ちをリフレッシュできるお茶の時間は大切にしたいものですよね。
以前から、
何となく体に良いものとして習慣づいて飲まれていたものも、
その効能が科学的にわかってきたところから、
さらに安心して楽しめる飲み物が増えてきています。
今回は、そんな中から、
『カモミールティー』についてご紹介したいと思います。
カモミールティーの効能に副作用はあるのか?
紅茶やお茶が、茶葉を使って作られるのに対して、
カモミールティーは、
カモミールと呼ばれる花を生の状態または乾燥させたものを使って作ります。
お茶の材料としてよく使われる
ジャーマン・カモミール(Matricaria recutita)はキク科に属する植物です。
原産は、西ヨーロッパやアジア北部といわれており、
日本には江戸時代の末期にオランダから伝わりました。
和名はオランダ名の『カミルレ』が転じて、
『カミツレ』として現在にいたっています。
カモミールは古来より薬草として使われ、
ヨーロッパでは特に歴史上最も古い民間薬として知られているほどです。
そのカモミールティーの効果にどんなものがあるのかといえば・・・
・不眠対策効果、リラックス効果
神経を鎮めて体を温めることから体を休める効果が期待できます。
・抗酸化効果
皮膚や血管などの老化を抑える効果が期待できます。
・筋弛緩効果
こり固まった筋肉をほぐして痛みを和らげる効果があるとされています。
・抗アレルギー効果
カモミールティーに含まれるアズレンと呼ばれる物質は、
抗アレルギー効果があるとされていて、
炎症の緩和に効果が期待できます。
・美肌効果
アビゲニンと呼ばれるシミの原因となるメラニンの生成を、
抑える効果をもつ物質が含まれていることから、
美肌効果が期待できます。
このように様々な有益な効果が期待できるカモミールティーですが、
カモミールが属するキク科の植物に対して、
アレルギーをお持ちのかたは、
その症状が発生してしまう可能性があるため、
飲用は避けたほうがよいでしょう。
カモミールティーの味の好みは?
カモミールの名前は、
ギリシャ語の「chamaemellon」からきているといわれ、
意味はというと「大地のりんご」というものなのだとか。
じつはカモミールの花、
リンゴの果実によく似た甘い香りを持っているのが特徴なのです。
そのため、
お茶の材料だけでなくアロマやフレーバーとしてもよく使われています。
一方味のほうはといえば、
流石にリンゴの味はしません。
かといってリンゴ以外の味がするのかというと、
香りほどの突出したものはなく、
若干の渋みや苦みがある程度です。
これはいうなれば、
リンゴ風味の白湯といってもいいくらいの特徴の無さなのです。
香りからくる味のイメージから、
初めてカモミールティーを飲んだ際は、
『あれ?!思ってたのとちがう・・・』と感じた方も多いのでは?
しかしまた逆に、
そんな味の特徴の無さがアレンジのしやすさにつながっているともいえます。
・苦味対策に
ミルクを混ぜることで味がまろやかになり、
気になりやすい苦味を抑えることができます。
また甘味を加えることも方法の一つですが、
砂糖だけでなくはちみつなどを使うことでさらに風味も楽しめますね。
・体を温めたいかたに
生姜をすりおろしたものを加えると、寒い日などに寝る前に飲むことで、
カモミールティーのもつ安眠効果とプラスして、
ポカポカな状態でぐっすり眠る効果が期待できます。
・香りを楽しみたい
シトラスやミントのほかにラベンダーなどのハーブを、
ブレンドしてはいかがでしょう。
少し香りの組み合わせを変えることで、
普段とは違ったところで楽しめます。
カモミールティーがあるお店があって良かった。これで落ち着けるはず。私、カモミールティー効くみたいなのです。気のせいかもしれないけど。 pic.twitter.com/7ME7kHPkjN
— bailarin (@Khai_gatomio) August 11, 2019
カモミールティーのおすすめの飲み方は?
唯一の味の特徴である渋みや苦みにつながっているのが、
『タンニン』と呼ばれる成分です。
緑茶や紅茶、コーヒーなどに含まれています。
コーヒーは、
そもそも苦味を味わいの一つとして楽しむ飲み物でもあるので、
それほど気にされる人は少ないでしょう。
緑茶は、
タンニンの苦みや渋みを和らげる成分を他に持っているため、
影響は少ないようです。
残念ながら、カモミールティーには、
このような苦味や渋みを和らげる成分が入っていませんが、
淹れかたを少し工夫することで緩和することができます。
苦味や渋みの成分であるタンニンは、
高温のお湯に多く溶け出す特徴があるため、
味が気になるかたは少しぬるめのお湯で淹れることで、
よりカモミールティーを楽しむことができるでしょう。
また、ティーバックで飲む場合は、
長く入れたままにするのは避けましょう。
あとがき
店頭にならんでいるカモミールティーは、
乾燥しているものが多いですが、
生でも趣がかわってよいものです。
比較的丈夫で育てやすいことから、
雑貨店などでは、キッチンハーブとして育成キットが販売されています。
近所では扱ってないというかたは、
ホームセンターや園芸店などで種や苗から育て、
自家製カモミールティーを楽しんでみてはいかがでしょうか?