女性のうつ病が増えているそうです。
自分自身が鬱病かどうかと思い悩むこと自体が、
鬱病の引き金になるかもしれません。
鬱病かどうかを、日常生活の中の症状でチェックして、
早期発見すれば、
早く適切な治療を受けることもできます。
心あたりとなる原因を見つけ出すこともできますし、
早いうちなら、生活習慣を見直すことで改善することもできます。
自分自身の症状をチェックして、該当するようでしたら、
早めに医師の診断を受けるようにしましょう。
また、生活習慣をどのように改善すれば、
鬱病を遠ざけることができるのか、
その方法について考えてみました。
女性のうつ病は日常生活の過ごし方で症状をチェック!
女性のうつ病は40代から発症する人が増え、
50代~70代でも発症する人が多い、身近な病気です。
育児で忙しくしていた時期が過ぎ、
これから少しは楽になるだろうと思われる頃ですが、
今度は親の介護や子供の受験や進学、非行問題などが原因で、
鬱になってしまう女性が多いのです。
このまま放っておくと将来、
認知症になるリスクも増える危険性があります。
鬱の症状を早く見つけて、確実に治すことが重要なのです。
そのためには、
自らが発している鬱のサインの見つけ方を知る必要があります。
更年期以降の女性に多い鬱は、
脳内の神経伝達物質が不足することで、
気分の落ち込みや不安、集中力の低下、不眠などの症状が現れます。
体の不調も招いてしまう鬱は、
脳が炎症によるダメージを受けているからだそうです。
自分に鬱の兆候があるかどうか、
今の状況をチェックしてみましょう!
☑ 物事に対して興味がなくなり、楽しめなくなる。
☑ 疲れやすく、気力がわかない。何をするのも億劫になる。
☑ 食欲がない、あるいは食べ過ぎてしまう。
☑ なかなか眠れない、あるいは眠り過ぎてしまう。
☑ 自分には価値がない、周りに申し訳ないと思ってしまう。
☑ 頭が思うように回らない、物事に集中できない。
☑ そわそわして動き回る。あるいは動作や話し方がゆっくりになる。
☑ 生きていても仕方がない、死にたいと思ってしまう。
これらの症状が、最初の2項目を含めて5項目以上当てはまる状態が、
2週間以上続いている場合は、うつが疑われますので、
病院を受診する必要があります。
物忘れや痛みがサインの場合もあります。
気持ちが落ち込んだり、やる気が出なかったりするのは、
誰にでもあることです。
しかしそんな状態が2週間以上続き、
日常生活にも支障が出ているのなら『うつ』かも知れません。
現状うつの診断は、医師の主観的な判断や、経験に頼っているため、
誤診ということも少なくありません。
しかし、うつになると、
血液中のPEA(リン酸エタノールアミン)という物質が減ることから、
現在研究中ですが、今後、ほかの病気と同じように、
血液検査で血液中のPEA濃度を測定することで、
うつの診断や、治療の効果の確認などが出来るようになるとのことです。
女性のうつ病は考え過ぎが原因⁈
女性は男性よりも患者数が多く、
特に40代~70代での発祥が目立ちます。
女性の場合は、人間関係、特に子供や夫など家族の悩みから、
うつになる人が多いようで、
子供が巣立った寂しさや、
独り暮らしになった孤独感を訴える人もいるということです。
うつの症状というと、憂鬱な気分や気力の低下などを思い浮かべますが、
ほかにも意外と多いのが、
『眠れない』『疲れやすい』『食欲がない』といった体の症状や、
『痛みがしつこく続く』『耳鳴りやめまいがなかなか治らない』
といった背景に、うつが隠れているということもあるそうです。
また、頭が思うように働かず、物忘れも増えるためか、
「もしかして認知症では?」と、心配する人もいるようです。
これらの症状は、脳の前頭葉の働きが低下するのが原因で、
うつが長い間続くと、
将来、認知症になるリスクがあがるという報告もあります。
このような症状に気づいたら放置せずに、
専門医を受診してきちんと治すことが重要です。
“考えすぎ”が神経伝達物質の浪費に!
そもそも、何故うつになるのでしょうか?
うつの患者さんの脳の中では、
神経細胞が炎症によるダメージをうけ、
神経伝達物質が足りなくなっています。
鬱に関わる神経伝達物質には、
セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンの3つがあります。
セロトニンは、気分を安定させ、不安や恐怖を軽くします。
ノルアドレナリンは、思考力や集中力、意欲に関係し、
ドーパミンは、気分の高揚や幸福感などに関係しています。
うつになると、これらの物質が不足することで、
不安や意欲の低下、楽しみの喪失などの症状が現れることになり、
私たちの感情は、
脳内の物質によって大きく左右されていることがわかります。
ストレスを抱えて思い悩んだり、過去の辛い経験を何度も思い出したり、
マイナス思考でくよくよしたりしていると、
神経伝達物質がどんどん使われて減っていきます。
考えすぎることは要注意ですね!
うつ病にならないための7つの生活習慣とは?
考え過ぎや悩みすぎ、物事をつい悪い方向に捉えてしまうマイナス思考。
心当たりのある人は、うつになりやすいタイプだといえます。
うつを寄せ付けない、考え過ぎないための7つの習慣で、
鬱を遠ざけましょう。
★習慣① 寝る前はお花畑気分で!
何か不安なことがあると眠れなくなりがちで、
眠れないことでさらに不安が増してきます。
まずは睡眠の改善が重要です。
寝る30分前から自分のことを考えないようにしましょう!
頭の中に自分が出てくると、
どうしても考えが暗くなってしまうからです。
寝る前は、きれいな景色や可愛い動物など、
好きなものを思い浮かべ、
心軽やかな“お花畑状態”にしましょう。
★習慣② 初めて会った人を1分間ほめる!
日本には、自分を下げて相手を上げる謙遜の文化がありますが、
自分を下げ過ぎると、自己肯定感まで低下しがちです。
そうならないために“自分を下げずに相手を上げる”方法、
つまり、相手を褒めることです。
褒め癖がつくと思考が前向きになります。
初対面の人を1分間ほめあう集団心理療法を行うことで、
場が和み、人間関係もよくなります。
★習慣③ 『わからなくて、できないこと』はあきらめる!
問題には解決できるものとできないものがあります。
悩み過ぎないためには、
できないことはできないとあきらめることが一番です。
その問題が、解決可能かどうか、まずは仕分ける習慣を着けましょう。
頑張って考えてもわからないものはわからないのだから、
捨てるが勝ち!
勉強は、自分の努力次第なので、
実行あるのみ。
病気は治療法がわかっても、一人では解決できないので、
他者のサポートを。
また、元気に呼吸できているのは健康な証拠、
その仕組みはわからなくても『おかげさま!』の気持ちで感謝感謝!です。
★習慣④ 週に一回、別人のように振る舞ってみる!
『私はこういう人間だから!』と、
自分で自分のことを決め着けていませんか?
今ある自分の考え方や行動が“自分”なのだとガチガチに捉えず、
服を着替えるように別の考え方や行動を試してみましょう!
『内気だから自分からは話しかけられない』と思っている人は、
週に1回でいいので、自分から笑顔で「おはよう!」と言ってみましょう。
すると、先方からも笑顔の「おはよう!」が返ってきて、
ハッピーな気持ちになれます。
そんな小さな成功体験が自分自身を変えてくれるのです。
これはモノの見方を修正して、
行動や気分を変える『認知行動療法』そのものです。
★習慣⑤ せっかちをやめる!
たとえば、「家族関係が悪化しているので、一日も早く改善したい!」
うつになる人は、こんなふうに“せっかち”な傾向が強いそうです。
性急に結論を出そうとするとストレスが増えるだけ、
家族との関係がこじれていても、1~2年後に良くなっていればいいや!と、
ゆっくり構えましょう。 せっかちは禁物です!
★習慣⑥ ときには理屈よりも感情を優先する!
感情に振り回されると判断を誤りますが、
その一方で、感情を優先すべき時もあるといいます。
人生の重大事項を決めるときに、好き嫌いといった感情をないがしろにすると、
後になって悩みが深まります。
選択するときは、自分の心の動きに注目し、
どんな感情が湧いてくるのか、検討して見ることも大切です。
★習慣⑦ 人はみんな“アホ”だと割り切る!
人間はみな 不完全な存在なのです。
誰でも失敗するし、見栄も張る、
ストレスに押しつぶされそうにもなります。
つまり、人間はそういう“アホ”な存在なのだということを認めると、
心の中の葛藤が減り、素直になれるのです。
開き直って『もぅ~、アホやなぁ~』と呟いてみてください。
肩の力がスーっと抜けて、楽になりますよ!
あとがき
『自分は違う!』
そう思いたいと考えるあまり、
自らの身体が発しているサインに、
目を背けていることもあると思います。
生活習慣をちょっと変えるだけで、
快適に暮らせるようになることもあるようです。
まずは自分にそのような症状があるのかないのか、
セルフチェックすることですね。