秋茄子は嫁に食わすなの本当の意味は?夏ナスとの違いや栄養価は?

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『秋茄子は嫁に食わすな』
ひどい言葉だと思いませんか?

美味しいナスを、お嫁さんには食べさせるなと…

しかし、本当の意味は、
嫁いびりで、
おいしいから食べさせないのではなく、
いくつかの意味が伝わっています。

トウガラシやトウモロコシ、
トマトなどは夏野菜の代表ですね。

もちろんナスは、夏野菜の代表です。

私もナスやピーマントマトなどの夏野菜、
中でも、ナスが大好きでよく食べます。

昔は、ナスには栄養がないと言われていましたが、
ナスにも栄養が含まれている事が分かりました。

夏に収穫できる野菜は、
夏に必要な栄養をたくさん含んでいる野菜なんです。

ナスにまつわる、ことわざや、栄養価について調べてみました。

秋茄子は嫁に食わすなの本当の意味は?

秋においしい季節を迎える茄子。

「秋茄子は嫁に食わすな」ということわざがありますが、
三つ意味があるのをご存じでしょうか。

「おいしい茄子を嫁には食べさせたくない」という、
お姑さんの気持ちをイメージする方が多いかもしれませんが、
他にも意味はあります。

その意味を、一つひとつ見ていきましょう。

■「秋茄子は嫁に食わすな」の意味

1.意地悪な姑説

「秋に旬を迎え、
おいしくなる茄子を嫁なんかに食べさせるのはもったいない」
という、
姑さんの意地悪な気持ちを表していると言われています。

同じような言葉で「秋かます、嫁に食わすな」
「秋鯖、嫁に食わすな」などがあり、
いずれ姑の意地悪を匂わせる慣用句です。

封建的な家族制度のなかで、
生まれた言葉なのかもしれませんが、
意味には諸説あり、
その理由や語源はハッキリしていないのです。

2.やさしい姑説

「秋茄子は嫁に食わすな」には、
意地悪ではなく、
嫁の体を気遣う意味合いがあるという説もあります。

茄子には体を冷やす働きがあるので、
涼しくなってきた秋に茄子を食べると、
出産を控えたお嫁さんの体が冷えてしまうので、
やさしい姑さんがお嫁さんを心配しているのだというものです。

また、
秋茄子は種が少ないので、
子宝に恵まれないとう、
縁起の悪さを気にしているのだという解釈もあります。

3.「嫁」とは夜目(ネズミ)を指す説

また、ここでいう”よめ”は「夜目」と書き、
ネズミのことを指しているという説もあります。

おいしい秋茄子を、
ネズミに食べさせるのはもったいないということで、
おいしいものをとられたくない
という意味ではないかと言われています。

そして、
鎌倉の和歌集に由来することわざではないかとも言われています。

鎌倉時代の和歌集『夫木和歌抄』には、
「秋なすび わささの粕につきまぜて よめにはくれじ 棚におくとも」
という歌があります。

これは、酒粕につけた秋茄子を、
おいしくなるまで棚に置いておくのはよいけれど、
ネズミ(夜目・よめ)に食べられないように、
注意しましょうという意味です。

「秋茄子は嫁に食わすな」は、
その和歌が語源ではないかとも言われています。

「秋茄子は嫁に食わすな」ということわざには、
諸説あるようですが、
優しさではないかとう説と、
姑の意地悪せつがあります。

優しさからだと思いたいですね。

秋ナスと夏ナスの違いは何?

・ナスとは?

夏から秋にかけて旬を迎えるインド原産の野菜で、
日本では奈良時代ごろから
栽培されていると言われています。

現在では高知県を筆頭に全国で栽培されているため、
国内でも比較的手に入りやすい野菜のひとつです。

ナスにはたくさんの品種がありますが、
中でもよく目にするものに
卵型のものや長茄子と呼ばれるものがあります。

ナスは淡白な味わいでクセがなく、
どんな料理にも使える万能食材です。

・茄子に含まれる成分とその効果

ナスの皮には、
“ナスニン”と呼ばれる
ポリフェノールの一種が含まれており、
強い抗酸化作用があります。

抗酸化作用は、
老化やガンの予防、
生活習慣が原因で起きる糖尿病や動脈硬化の予防に役立ちます。 

また、
水分を多く含み食物繊維も豊富なので、
腸内環境の改善にも効果的です。

・夏茄子と秋茄子の違い

ナスは収穫時期によって呼び方が違います。

6月頃から収穫されたものを夏茄子、
9月以降に収穫されたものを秋茄子と言います。

夏ナスは暑い時期に成長するので、
強い日光を浴びて、
皮が厚く実の詰まった食べ応えのあるナスになります。

それに比べ、”秋ナス”は、
昼夜の気温差と穏やかな日光の中で育つので、
皮が柔らかく水分を多く含んだ茄子になります。

このような環境で育った秋ナスの方が、
甘みや旨みが強いと言われています。

・秋茄子がおいしい理由

秋茄子がおいしいと言われる理由は、
涼しくなることによって、
旨み成分のアミノ酸や糖が増えるためです。

夏の暑さは茄子にとって、とても過酷で、
花が咲いても正常な花粉をうまく作ることができず、
そのため養分をたっぷりと蓄えた
おいしい実を着けることがむずかしくなるのです。

・旬の終わりにおいしくなる茄子

秋ナスとは、
一般的な茄子の旬ものの中でも、
特に後半に出回るもののこと。

ナスは植え付けから数週間で一番果をつけるのですが、
株がまだ育ちきらないうちは何度か身を切り取り、
あとの実が大きく育つよう株を養います。

そして新芽が芽吹く直前の9月ごろ、
種が少なく身の詰まった良質な茄子が収穫できるのです。

人にあげるのが惜しいくらいおいしい、
というのもあながち嘘ではないのかもしれませんね。

茄子の栄養価は?

ナスに含まれる水分は、実に全体の約94%。

ビタミンやミネラルが豊富な野菜だとは
言い難いのですが、

ナスの栄養について紹介します。

■ナスニン

ナスの皮には特有のポリフェノール
「ナスニン」が豊富に含まれています。

ナスニンには強い抗酸化力があり、
注目されている栄養成分です。

また、
ナスニンはアントシアニン系色素の
ポリフェノールであるため、
眼精疲労の緩和にも効果があるとされている。

ナスの栄養は皮に含まれるナスニンです、
皮を残して調理する事をおススメします。

■カリウム

カリウムが豊富に含まれていることもナスの特徴です。

カリウムには体の熱を逃がす働きがあるため、
夏バテ解消のために食されることもあります。

妊婦さんなど体を冷やしてはいけない人は、
多量のナスを食べることを控えた方がよいとされています。

ナスの調理法ですが、
体の熱を逃がす作用を持つカリウムは、
加熱をすることでその働きが弱くなる特性があります。

夏の時期などに体を冷やしたいときには、
漬物やサラダなどの火を通さない料理や、
加熱を控えめにします。

逆に、体を冷やしたくないときには、
十分に火を通した焼きナス、
天ぷら、炒め物などにしたほうが良いです。

また、ナスの栄養価は高くないといいましたが、
カロリーの低いナスは
ダイエット食としても優れています。

ダイエットを考えている方は、
献立に積極的にナスを取り入れることで、
満腹感を得て
カロリーの摂取を抑えることができるでしょう。

夏茄子、秋茄子の美味しい食べ方を紹介したいと思います。

■夏茄子の美味しい食べ方

皮が厚く実の詰まった夏茄子は、
食べ応えがあり煮崩れしにくいため、
煮物やスープの具材にするのがおすすめです。

大きめに切ってズッキーニやトマトなどの
夏野菜と一緒に煮るラタトゥイユや、
一口大に切ってトマトと合わせて
パスタのソースにするのがおすすめです。

また、麻婆茄子は
夏茄子で作ると水っぽくならずに仕上がります。

暑い時期には味噌汁の具にしたり漬物にすると、
塩分やカリウムなどを一緒に効率よく摂ることができるため、
夏バテ対策にも効果的です。

■秋茄子の美味しい食べ方

夏茄子に比べて、
柔らかく甘みや旨みが強くなる秋茄子は、
素材をまるごと活かした調理がおすすめです。

焼きなすや天ぷら、揚げ浸しにすると、
秋茄子の美味しさを充分に味わうことができます。

水分が多く、すぐに火が通りやすいので、
さっと炒める料理には秋茄子がおすすめです。

味噌炒めや、カレー炒めなど、
秋茄子を使えば短時間で調理できるようになります。

また、電子レンジでの調理も、
秋茄子を使うことで
すぐに加熱ができるため時短にもなります。

生姜やにんにくと合わせて調理すると、
季節の変わり目の疲れやすい時期を、
美味しく乗り越えられます。

■茄子の選び方

スーパーなどで『茄子』を選ぶ際のポイントは、
表面がつやつやしていて色が濃く皮にハリがあるもの、
ヘタの切り口が新しくトゲがピンと立っているもの、
ずっしりと重みがあるものを注意して選びましょう。

シワが寄っていたり、
ヘタの部分が枯れているようだったり、
軽いものだと、
収穫から時間が経って鮮度が落ちたものが多くなります。

■茄子の保存方法

『茄子』は水分が多いので、
乾燥に気をつけて保存しましょう。

ひとつずつラップや新聞紙に包み、
袋に入れて冷蔵庫で保存すると長持ちします。

また切ってしまったものは、すぐに使い切るか、
冷凍用袋に入れて冷凍しておくと良いでしょう。

茄子のもつ成分によって
茶褐色に変色することがありますが、
問題なく食べることができます。

あとがき

「秋茄子は嫁に食わすな」は、
ひとつのことわざではありますが、
3つも意味を持っています。

意地悪な姑さんが元になっている説もありますが、
女性を気遣う意味として使うのが、
正しいかもしれませんね。

そんな秋茄子は、栄養を蓄えています。

さまざまなレシピにアレンジして、
茄子を楽しんでください。